【アニメ無職転生感想】第1話 剣と魔法の世界にルーデウス誕生!

無職転生むしょくてんせい~異世界行ったら本気だす~】は小説投稿サイト『小説家になろう(通称なろう)』で2012年から連載され、長期にわたってランキング1位に君臨し、2014年に書籍化も果たした人気小説。

僕がなろうで最初から最後まで読み切ることができたのはこの作品だけなので、個人的にもとても思い入れのある作品です。

そして2021年には待望のアニメ化。

アニメを手掛けた『スタジオバインド』は、安定感のある作画や作品の世界観にあった劇伴に定評がある『WHITE FOX』と作品のプロデュースに長けた『EGG FIRM』が”無職転生制作のために”共同出資し設立したそう。本気度の高さが窺い知れますね!

“なろうの最高傑作””原点にして頂点”などとも言われる素晴らしい原作をハイクオリティな作品作りが期待できるスタジオがアニメ化するということで放送前から楽しみにしていましたが、いざ放送が始まると期待通りの面白さで非常に満足しています。

それでは【無職転生~異世界行ったら本気だす~】を見た感想や補足などを書いていきたいと思います。



エピソード1 第1話 アニメ無職転生の感想

無職転生 トラックにはねられて異世界に転生した主人公

トラックにはねられ異世界転生

アニメスタートとほぼ同時に転生トラックにはねられ異世界転生した主人公は、父・パウロと母・ゼニスのもと、グレイラット家の長男【ルーデウス】として生を受けます。

原作ではプロローグで現在に至るまでの簡単な状況説明なんかが書かれているのですが、アニメではバッサリカット。まぁ表現的にいろいろ問題な部分もありますしね(笑)

ただ、主人公が前世でどういう人間だったのかを視聴者に知ってもらうため必要な部分もあるので、重要な部分はおそらく後々小出しにしていくのだと予想します。

前世の男という存在

前世の主人公(前世の男)は34歳の高校中退・無職の引きこもりニートとなかなかに厳しい条件が揃ったどうしようもない人間でした。

しかし、自分と全く違う存在かと言われればけしてそうではなく…

僕だって、あの時にボイスアニメージュのオーディションに応募していなかったら、あの時に親父が「ワケのわからんツアーに行くな」と死ぬ気で止めてきたら、あの時に大学に受かっていたら、好きな娯楽にゲームを選ばなかったら……。こうやって“もし”を考えると、どこで前世の男ルートに入ってもおかしくない人生だったんですよ。

冬アニメ『無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜』前世の男役・杉田智和さんインタビュー 

アニメで前世の男の声を担当した声優の杉田智和さんもアニメイトのインタビューでこう答えています。杉田さんの作品に対して真剣に向き合う姿勢は相変わらず素晴らしい。

・小学生の頃はこの歳にしては頭がいいと褒められて育った。
・勉強は得意じゃなかったが、ゲームがうまくて運動もできるお調子者。クラスの中心だった。
・ネットで影響を受けて色んな事に興味を持ち、色んな事をやったがどれも一年以内には飽きた。自分より上の人間を見てやる気が失せた。
・自分と似たような環境でWEB漫画や小説を投稿している奴はたくさんいたがそんな奴らを馬鹿にした。彼らの創作物を見て鼻で笑った「クソ以下だな」と評論家気取りで批判していただけ。自分は何もやっていないのに…。

前世の男がどんな人間だったのかを表す文章を原作からいくつか抜き出してみました。

全く自分とは違うという人がほとんどかもしれませんが、自分と似ている部分もあると感じた人も少なくはないと思います。

戻りたい。出来れば最高だった小学か、中学時代に。
いや、一年でも二年でもいい。
ちょっとでも時間があれば、俺には何かができたはずなんだ。

無職転生(プロローグ)より

剣と魔法の世界

無職転生 剣を振るパウロと魔術(ヒーリング)を使うゼニス
「神なる力は芳醇なる糧、力失いしかの者に再び立ち上がる力を与えん『ヒーリング』」

ヨーロッパ風の風景に、見るからに重そうな大剣を振るう父親、そして頭を打った自分に回復魔術をかける母親。

ルーデウスはここが地球ではなく別の世界”剣と魔法の異世界“であることを確信します。

そこからテンポ良く物語は進み、赤ちゃんだったルーデウスは一気に二足歩行可能な幼児へ。いつの間にかこの世界の言葉も喋れるようになったみたいです。



魔術教本で魔術を習得

そんなルーデウスの興味を引いたのは”本”でした。

この世界ではまだ本が貴重な存在であることと元来パウロやゼニスが読書家ではないことから現在グレイラット家にある本は以下の5冊。

  • 『世界を歩く』→世界各国の名前と特徴が載ったガイド本。
  • 『フィットアの魔物の生態・弱点』→フィットアという地域に出てくる魔物の生態と、その対処法。
  • 『魔術教本』→初級から上級までの攻撃魔術が載った魔術師の教科書。
  • 『ペルギウスの伝説』→ペルギウスという召喚魔術師が、仲間たちと一緒に魔神と戦い世界を救う勧善懲悪のお伽話。
  • 『三剣士と迷宮』→流派の違う三人の天才剣士が出会い、深い迷宮へと潜っていく冒険活劇。

どの本も面白そうですね。

上2冊は冒険をするなら知っておきたい知識がたくさん書いてありそうだし下2冊は読みごたえがありそう。

けれど一番読んでみたいのは『魔術教本』。なんたって魔術の教科書ですからね。

ルーデウスの琴線に触れたのもやっぱりこの本でした。

詠唱と無詠唱

本を読み進める中で”魔術には詠唱と魔法陣の二種類の発動方法があり今は専ら詠唱が主流”や”個人の魔法量は生まれた時から決まっている”などなどさまざまな設定が存在することを知ったルーデウス。

無職転生 ウォーターボールを使うルーデウス
「汝の求める所に大いなる水の加護あらん、清涼なるせせらぎの流れを今ここに『ウォーターボール』」

試しに水系統の初級魔術である『ウォーターボール』を詠唱してみると射出はできなかったものの生成には成功。

魔力が体中から右手に集まっていく演出は個人的にとてもかっこよく見えました。

魔術教本には<『ウォーターボール』=水の弾が飛んでいく魔術>と書いてあったのに水弾が飛ばずにその場で落ちたことから、集中力が途切れると魔術が持続しないのかもしれないとルーデウスは推測。

もう一度、さっきよりもより強く深く集中し完璧に成功するイメージを描くと、今度は詠唱するまでもなく魔術が発動。ロマンの塊『無詠唱』での魔術発動を習得した瞬間でした。

魔術のプロセスや個人の魔法量

その後いろいろ試すうちにルーデウスは魔術教本に書かれていたことが全て正しいわけではないことに気づきます。

“魔術を発動させるには詠唱と魔法陣の二種類の発動方法しかない”と書かれていたにもかかわらず無詠唱でも発動させることができたし、”個人の魔法量は生まれた時から決まっている”についても使えば使うだけ増えていくことが分かりました(翌日6個→翌々日11個→26個…)。

 

さらに『ウォーターボール』が飛ばなかった理由も判明。

詠唱は生成→サイズ設定→射出速度設定→発動のプロセスを辿る必要があるのですが、3番目の射出速度の設定をしていなかったから飛ばなかったようです。

もう少し具体的に説明すると、詠唱発動の場合術者がいじることができるのは2番目のサイズ設定と3番目の射出速度設定部分。詠唱後に魔力を分けて追加するのがコツだとか。

ちなみに無詠唱発動の場合は全てのプロセスを自分で行います。全て自分でと聞くと面倒な気もしますが詠唱よりも早く発動させられたり詠唱にはできない”生成段階をいじる”ことも可能。大魔王バーンの『カイザーフェニックス』みたいなのも生成可能だとか(笑)

なるほどと思わされることばかりですが、魔術の設定以外でも作者の<理不尽な孫の手>さんは本当にいろいろな設定を考えていてすごいなぁと感心しますね。

魔術についてある程度理解したルーデウスは、”幼児期に魔力を使うと飛躍的に最大値が増える”という仮説のもと、毎日限界まで魔力を使い同時に使える魔術の数を増やし、さらにそれを無詠唱で再現するという生活を続けます。

この勤勉さがあれば前世でも素晴らしい人生を送れたと思うのですが、一度失敗した人生を送りその記憶を持ったままやり直せたからこそこういう行動がとれるんですよね。人生において『気づき』というものがいかに大事なことなのかを改めて思い知らされます。

ルーデウスは天才?

無職転生 スプラッシュフローを使うルーデウス
「優柔たる水の精霊にして地を流れしせせらぎの王女よ、内に秘めたる剛力にてあらゆるものを押し流せ『スプラッシュフロー』」

そんなある日、そろそろ中級魔術を試そうと発動した『スプラッシュフロー』によって、これまで魔術について勉強していたことが両親にばれてしまいます。

以前から、自分たちが教えてもいないのに文字や言葉を覚えていた(独学で勉強した)我が子をもしかしたら特別な才能を持った天才かもしれないと思っていたパウロとゼニスはこの件でさらにその確信を深めました。

そしてルーデウスの魔術の才能をさらに伸ばすために家庭教師を雇うことを決断します。



家庭教師ロキシー・ミグルディア登場

無職転生 家庭教師ロキシーミグルディア先生

「ロキシー・ミグルディアです。よろしくお願いします」

やってきたのは(見た目は)小さなかわいい女の子ロキシー・ミグルディアちゃん。

しかし外見だけで判断してはいけません。

この世界で魔術の教師ができるのは上級以上の魔術師と決まっており、冒険者のランクとしては中の上かそれ以上。

具体的には魔術学校を卒業するまできちんと学んだ人間が上級魔術師の資格を得ることができるのですが、約400人に1人の魔術師の中のさらに100人に1人。つまり上級魔術師は40000人に1人の貴重な存在というわけですね。

無職転生にはたくさんかわいい女性キャラが出てきますが、僕は外見も性格もロキシーが一番好きです!

ロキシーは水聖級魔術師

そんな素敵なロキシー先生のもと魔術の授業が始まりました。

まず教わったのは、魔術には相手を攻撃する『攻撃魔術』、相手を癒す『治癒魔術』、何かを呼び出す『召喚魔術』の3種類しかないこと、そしてそれぞれ初級、中級、上級、聖級せいきゅう、王級、帝級ていきゅう神級しんきゅうの7段階に分類されていることなど。

上級が40000人に1人なのにその上にまだ4段階もありますからね。上のランクの方々は化物ばっかり。主人公が最強じゃないというところがこの作品の好きなところの一つです。

ちなみにロキシーは上級よりさらに上位の聖級魔術師です!なんてすごいんだ(*^◯^*)

「詠唱を端折はしょりましたね。いつも端折っているのですか?」

授業の流れの中でルーデウスが無詠唱で魔術を発動できることを知ったロキシー。

「…これは鍛えがいがありそうですね」

ここのロキシーの表情から読み取れる心情がなかなか難しい。アニメでは驚きと焦りのようなものがより強く前に出ている感じに見えましたが、僕が原作を読んだ時は喜びや興奮が前面に出ているイメージがありました。

キャラクターの細かい心情を完璧に理解するのは原作者以外にはほぼ不可能。小説をアニメ化するのって本当に難しいと思います。

そんな中でも今回アニメの監督とシリーズ構成、そして脚本の多くを担当した<岡本学>さんは良い仕事をしているなと。

原作を結構大胆に端折ったり組みかえたり時には改変しテンポ良く話をすすめている感じがします。

人生をやり直し本気で生きていく

無職転生 ロキシーの歓迎会

第1話の締めはロキシーの歓迎会。

この世界なら俺にだってできるんじゃないだろうか。人並みに生きて人並みに努力して躓いても立ち上がって、なお前を向いて。できるかもしれないこんな俺でも。無職の引きこもりで屑な俺でも。人生をやり直すことが。本気で生きていくことが。

どうしようもない毎日を過ごしていた前世に比べると夢のように楽しい異世界での暮らしの中で”今度こそ本気で生きていく“ことを決めたルーデウス。

これを指針としてルーデウスの長い長い人生が始まります。


作画・脚本、音楽、全てにおいて大満足の第1話でした。

細かい動きとかちょっとガサガサした線画とか、本当に素晴らしかった。

声優さんも杉田さんを筆頭によく合っていたと思うしキャラに合わせた演技も良かったです。音響監督さんの実力の高さが窺い知れますね。

第1クールを見終わってから感想を書き始めたのですが、2話以降は多少作画が落ちたものの高いクォリティを維持していて全話楽しく見させてもらいました。

今後も時間のある時に少しずつ感想を書ければいいなと思っています。

つづく?

コメント