亀の中から外へと出てきたミスタは、まず部屋の温度を下げようとエアコンのスイッチに手を伸ばしますが、そこにはペッシのスタンド『ビーチ・ボーイ』の針が仕掛けられていました。
エピソード15 偉大なる死(ザ・グレイトフル・デッド)その①
ミスタの攻防
ピストルズのパワーでは針が体内を登ってくるのを止められず、弾丸による攻撃も自分に衝撃が跳ね返ってきてしまうため、先に敵を探すことにしたミスタ。
ピストルズに氷を攻撃させて周囲の反応を見ることでペッシの存在をあぶり出し、同時にビーチボーイの能力を解除させることに成功します。
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
「それでは質問するぜ『てめーのもうひとりの仲間はどこにいる?』」
お茶目な姿を見せてくれることが多いミスタですが、バトルになると何食わぬ顔で引き金を引ける容赦の無さがとてもギャングっぽい。
個人的には鳥海ミスタの声は、”実になじむぞ!”という感じなので、今回のすごむシーンも雰囲気があってよかったです。
あと、このシーンのポーズも好き。
ミスタはスタイルがいいというか、立ち姿がキレイなんですよね。
ヘソが出てるからか…?
プロシュート兄貴
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そして宣言どおり、返事が無かったペッシに向かってミスタが引き金を引こうとしたそのとき、空気を読めないご老人が…
「油っこい肉が好物だったのにさあああ 急に食いたくなくなったんだ…」
…というかこれ、カラーだとバレバレだな…(笑)
原作のプロシュート兄貴は、ここまでずっとこのサプライズのために黒い人影のままなのです。
荒木先生、読者を驚かせたいって思いでそういう演出にしてたんでしょうね。
特徴的な髪型もできるだけ目立たない構図で描かれたりしてたので、初めて見たときは私も驚かされました。
そもそもアニメでは、ホルマジオの回想シーンで先行登場しちゃってるから隠しようが無いですけどね。
なので、ミスタの前にペッシに絡んでたシーンではなかなかの茶番っぽさを味わえました。
まあそれは別として、プロシュート兄貴のおじいちゃんっぷりは素晴らしかったです。
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「『直』は素早いんだぜ パワー全開だぁ~ 『グレイトフル・デッド』の『直』ざわりはよおおお」
自ら老人になって乗客にまぎれていたプロシュート兄貴の”直ざわり”によって、みるみる老化していくミスタ…。
ザ・グレイトフル・デッドの恐ろしさはさることながら、シリーズきっての男前プロシュート兄貴の老人姿も結構ショッキングな映像ですね。
そしてプロシュート兄貴のジャケットの下はなんと半袖シャツ…!
兄貴はおしゃれ上級者揃いの5部の中ではわりと常識的な格好をしているように思われますが、実はスーツに半袖のシャツを合わせる着こなしは欧州ではまず見られない珍しい格好です。
今ではほとんど見かけないダブルの4つボタンに太めのボトムというスタイルにも、兄貴のこだわりを感じられますね。
ペッシへの教育的指導と名言
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「『成長しろ』!ペッシ 『成長』しなきゃあオレたちは『栄光』をつかめねぇ」
暗殺チームの他のメンバーなら、あとちょっとで敵のノドに食らいつけるとなればたとえ腕を飛ばされようが脚をもがれようがスタンドを解除したりはしないところ。
それなのに恐怖に負けてミスタにとどめを刺し損ねたペッシは、プロシュート兄貴から激しい叱咤と教育的指導を受けます。
さわさわさわ…
画面のインパクトが強すぎてあんまり内容が入ってこないんですが…(笑)
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「『ブッ殺す』と心の中で思ったならッ! その時スデに行動は終わっているんだッ!」
蓋し至言であります。
本当にそうしようと思っているなら宣言などいらないのだ!
ミスタ以上の容赦のなさで少しのためらいも無く引き金を引くプロシュート兄貴。
3発の銃弾がミスタの頭に撃ち込まれました。
ブチャラティVSプロシュート兄貴
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
「 それでOKだ… オレにはもう『氷』は必要ねぇ…からな」
瀕死の重傷ながらも帽子の中の氷で冷やされていたNo.5の働きで、何とか3発の銃弾を止めることができたミスタ。
漫画で見たときはこれはさすがにもうダメかと思いました…。
これが『4発』なら死んでましたね!3発でよかった。
そして復活したNo.6の報告を受けたブチャラティが、亀の秘密に気づいたペッシとプロシュート兄貴に迫ります。
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「『任務は遂行する』…『部下も守る』 おまえごときに両方やるというのはそうムズかしい事じゃあないな」
老化で力が落ちていても、単純なぶつかり合いでは破壊力もスピードもステッキーフィンガーズのほうが上。
ブチャラティは、激しい動きで体温が上がり老化スピードが加速してもひるむことなく、自分の腕に掴みかかる兄貴を掴み返します。
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「覚悟はいいか? オレはできてる」
そうムズしい事じゃあないとはいえ、『任務は遂行する』『部下も守る』、両方やらなくっちゃあならないのが『幹部』ブチャラティのつらいところ!
そしてプロシュート兄貴を道連れに、ブチャラティは『覚悟』を持って時速150kmの車外に飛び出しました。
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『偉大なる死』の回はたくさんの名言が飛び出しますが、プロシュート兄貴の名言に続いてブチャラティの名言も原作以上にかっこよく演出されてて非常に嬉しいです。
安定の中村さん。
櫻井さん、杉山さんのブチャラティもかなりよかったけど、中村ブチャラティのドスのきいた「覚悟はいいか」もすごくはまってましたね。
この先のブチャラティの活躍も楽しみです!
スタンド名…ザ・グレイトフル・デッド
本体…プロシュート兄貴
破壊力ーB スピードーE 射程距離ー列車一本程度は十分 持続力ーA 精密動作性ーE 成長性ーC
能力…生物を無差別に、身も心も記憶力も老化させる能力。体温の微妙な上昇差によって男女の区別をする。(つまり、体を氷で冷やせば男でも老化のスピードは遅くなる)
ジョジョの奇妙な冒険53巻
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