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ロードオブヴァーミリオン4(以下LoV4)の創魔ユニット考察、第7回は第2弾創魔【エンプーサ】について見ていきます。
【モルモー】の相棒である【エンプーサ】が満を持して復活。
元ネタとしての【エンプーサ】は、ギリシャ神話に登場する女性の吸血鬼で、名前の意味は「雌蟷螂」だそうです。
片方は青銅、もう片方はロバの足をしており、男性を誘惑して食い殺す、悪夢を見せて血を啜るなど、とても恐ろしい怪物です。
しかしメンタルは非常に繊細で、悪口を言われると悲鳴を上げて逃げ出すという、可愛らしさ(?)も備えています。
LoVでの設定では、【エンプーサ】は元々人間で、人間の時の名前は「ヘンゼル」。
ちなみに【モルモー】は「グレーテル」という名前だったそうです。ヘンゼルは人と話をするのが苦手で、村外れにある、邪教と忌み嫌われている女神の銅像に毎夜のように悩みを打ち明けていました。それは、いつも独りで他の村人から意地悪をされている少女を助けてあげたいという、とても優しい悩みでした。
その時ヘンゼルは、その少女が同じように自分のことを想ってくれているとは知りもしませんでした。
やがて戦争が起こり、死にかけていたヘンゼルとグレーテルを、冥府に住む無敵の女王【ヘカテー】が、珍しく信心深い人間だと感心し、2人を僕にします。
相談相手の女神像は【ヘカテー】の銅像だったんですね。
時は流れ、今や【ヘカテー】の片腕、冥府の幹部クラスになった【エンプーサ】は、冥府と、そして大切な友達である【モルモー】を守るため、「教会」の魔の手と立ち向かいます。
どうやら「教会」に連れ去られてしまったらしいですが、これからどんな展開が待ち受けているのでしょうか。続きが気になります。
ちなみに【エンプーサ】は何もないところでよく転ぶらしく、心配した【ヘカテー】の手によって、冥府にある住処は段差という段差すべてを取り払われているそうです。
CVはマクロスFのシェリル・ノーム役で有名な遠藤綾さん。
【エンプーサ】は人間の頃からのコミュ障を斜め上にこじらせたため、変なしゃべり方をします。めちゃくちゃクールなカッコいい声で「~だにゃー」「~じゃよ」「ずーんだずーん」といった、不思議言葉を発するので、インパクトがすごいです。
イラストレーターはお馴染み、いつも素敵な【エンプーサ】達を描いて下さってますカスカベアキラさんです。
エンプーサの基本性能
40コスト ディフェンダー
召喚アビリティ:なし
攻撃力70 防御力80 精神力50
武装アビリティ:なし
攻撃力100 防御力110 精神力70
血晶武装アビリティ:吸血白姫 (DEF↑・PSY↑)
移動速度が上がる。
攻撃力140 防御力170 精神力120
アーツ:無敵なる赤い鎌(20マナ)
自身の攻撃力が一定時間上がり、HPが回復する。ただし、自身を除く最も召喚コストの低い使い魔1体に「固定ダメージ」を与える。このアーツは範囲内に自身を除く自使い魔が居ないとき、また自身が血晶武装していないときは使用することができない。
LoV3では吸血姫デッキで【モルモー】と同時登録必須なユニットでしたが、LoV4では創魔としてソロデビューを果たしました。
40コストのディフェンダーは、基本的には活躍できる場面が少ないです。
なぜなら、ほとんどの「荒らしユニット」に間に合わず、初手として選択しづらい。そして後半はステータス不足に悩まされるのが実情です。
【ママリリ】や【アメノウズメ】など、活躍できるユニットもいるにはいますが、デッキ構築の難易度は高いです。
そんな採用率の低い枠に飛び込んできた【エンプーサ】ですが、召喚時のステータスは精神力が低い代わりに攻撃力と防御力が高い脳筋性能。
スロウが弱いのは気になりますが、血晶武装すると+20のボーナスがもらえるので、高くはないですが及第点。
アビリティ「吸血白姫」は自身の移動速度が上がるだけで非常にシンプル。しかし、これがなかなか強力なアビリティです。
例えば【ファーヴニル】や【プルートー】など、高速で走ってくるディフェンダーが恐ろしいのはご存知の通り。
普通にアタッカーと並走できる速度で戦場を走り回れます。
そして「無敵なる赤い鎌」は、少ないマナ消費で自身の低い攻撃力を底上げしつつHPを回復できる、優秀なアーツです。効果時間は60秒で攻撃力は+60。回復量は200です。
その代償として範囲内の一番コストが低い自ユニットに200ダメージを与えます。
味方の血を吸って強くなるイメージですね。
ちなみに吸血対象のユニットのHPが200に満たなくても発動し、その場合そのユニットは死滅し【エンプーサ】はしっかり200回復します。
単独行動中は使用できませんが、効果発動中は攻撃力200、防御力170、精神力120の爆速ディフェンダーと考えると、60~70コストクラスの活躍が見込めそうです。
終盤の火力不足を解消できるのは大きいですね。
「40コストディフェンダー」「アーツで自己強化」「爆速」といえばLoV3の【ゼロ】を思い出しますが、彼女より遥かに使いやすいと思います。
また、作り合いで30コストユニットには40コストの完成は間に合いませんが、武装状態で攻撃力が100ありますので、荒らしに対してある程度の牽制はできます。落ち着いて対処するよう心がけましょう。
種族別の性能
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人獣
EXアビリティ:鳥兜の鎌
自身の持つアーツ「無敵なる赤い鎌」に、「スロウアタックを当てた敵ユニットの移動速度を一定時間、一定にする効果」を追加する。
【イゾルデ】と同じ「フィックススロウ」です。
このアビリティが強いのはもう周知の事実ですよね。
ただ、【イゾルデ】ならできた【コノハナチルヒメ】【ヴァルトラウテ】からのタワー防衛は間に合いませんので、同じ運用はできないことだけ覚えておきましょう。
【エンプーサ】は移動速度が速く、スロウアタックが当てやすいので大きなプレッシャーになると思います。
低めの精神力も補うことができ、どんな場面でも腐らないアビリティなので使いやすそう。
人獣のディフェンダーは総じて精神力が低めでスロウアタックの弱さに悩まされることが多いので、選択肢に入れやすいですね。
【ギ・アロ】や【パーシヴァル】の速度サポートを重ねてアタッカーを駆逐するのが楽しそうです。
神族
EXアビリティ:月の鎌
自身の持つアーツ「無敵なる赤い鎌」に、「受けるダメージを減らす効果」を追加する。
神族創魔お得意の「ダメージカット」のアビリティです。
相手の荒らしユニットをカウンターし、そのまま相手タワーを荒らしきるのに最適な効果になっています。
HP回復の効果と相まってかなり荒らすことができそうですね。
攻撃力220のマジシャンから95ダメージを受けたので、本来のダメージの30%カットだと思います。高い移動速度とダメージカットで結構無理できそうです。
ちなみに、防御力5の10コストユニットは、攻撃力が155あればスパクリスマッシュ+通常スマッシュで2確。防御力が10のユニットであれば攻撃力が158あれば同じ条件で2確です。
主人公の血晶武装サポートと【ヴィーザル】のサポートがあればアーツを使わなくても攻撃力158を達成できるはずなので、お勧めです。
魔種
EXアビリティ:蛇の鎌
自身の持つアーツ「無敵なる赤い鎌」に、「コマンドがバトルのとき、移動速度が上がる効果」を追加する。
さらに移動速度を上げようとしてますが、これはなかなか恐怖ですね。ほとんどのアタッカーを追いかけて捕まえることが出来ます。
敵ユニットをターゲッティングしている間だけ発動するので、引き際を間違えないように気をつけましょう。
また、移動速度が上がるからといって、コマンドをバトル放置で敵ユニットを殴り続けるのは良くないです。「目標地点に到達」して動きを止めてしまうからです。
1回攻撃できたら、動きが止まってしまわないようにコマンドを「ムーブ」にして追いかけましょう。それでも【エンプーサ】は充分速いです。
移動したいルートの近くに敵ユニットがいる場合は、上手く操作すればスピードアップさせることが出来そうですが、欲張るとだいたい失敗するので無茶は禁物です。
【ストラス】のサポートで長所をさらに伸ばすのも強力。
逃げる敵ユニットを倒せる場面が確実に増えるので、積極的に撃破を狙っていきましょう。
海種
EXアビリティ:狼の鎌
自身の持つアーツ「無敵なる赤い鎌」に、「自身とマナタワーとの距離が近いほど、自身の攻撃力が上がる効果」を追加する。
「タワーアプローチA」を追加します。【コノハナサクヤ】のような感じですね。
タワー上では攻撃力を+40、タワー付近で+30なので40コストとは到底思えない火力を叩き出します。
そのあたりで言えば【キングオブドール】や【閻魔大王】など、80コスト級の攻撃力になるのでかなり強い。
素のアビリティで移動速度も上がるので【プルートー】に近いプレッシャーを与えることが出来そうですね。
海種は【キマ】のおかげで比較的40コストスタートがしやすい種族で、苦手ジョブとは思えない性能を出せる【海種エンプーサ】は流行りそうな気がします。
【オボツカグラ】や【オリオン】など、高コストマジシャンをメインに置いたデッキが相性良さそうですね。
不死
EXアビリティ:雌馬の鎌
自身の持つアーツ「無敵なる赤い鎌」に、「効果終了時にマナを生み出す効果」を追加する。さらに、効果発動後、自身が敵ユニットを一定数撃破していると、生み出すマナの量が増える。この効果は、死滅による効果終了時には発動しない。
他の種族とは異なり、強化内容を追加するものではありません。
効果が終了した時に20マナ還ってくるので、連続でアーツを使いやすい、つまり「高いステータスを維持しやすい」効果になっています。
勿論、還ってきたマナをアーツに使わなくてもよいので、後続を作るのもスムーズに行えます。使い勝手は良さそうですね。
また、効果時間内に1体でも敵ユニットを撃破することができると、マナバックが30増え、合計50マナも還ってきます。不死はマナ加速の手段がほぼ無い種族なので、重いデッキも組みやすそうです。しかし、突然50マナも増えるとマナが溢れてしまう危険性があります。アーツの効果時間は常に注意し、無駄にならないように運用しましょう。
また、不死は【フォスフォフィライト】や【天草四朗時貞】などの速度サポートが可能なので組み合わせるのも有りですね。
【エンプーサ】は序盤、高い防御力とスピードアップアビリティで動きやすく、必要に応じて火力を上げることができる、良ユニットだという印象です。今までの40コストの概念には当てはまらない強さが有り、活躍の場が多そうです。
しかしHPだけは40コストのそれですので、集中攻撃されると死滅しやすいのが課題です。手遅れになる前に自慢の移動速度ですぐ逃げましょう。
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