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LoVシリーズサイドストーリー【偉大なる魔女のサーガ】仲間たちとの出会い

ロードオブヴァーミリオン」シリーズを通して人気が高かった使い魔キャラクター【ウィッチ】こと【マルグリッド】を中心としたサイドストーリー『偉大なる魔女のサーガ』。

使い魔カード裏面に書かれた「フレーバーテキスト」などをもとに、物語を繋いで簡潔にまとめてみました。



LORD of VERMILION 使い魔フレーバーテキスト ―偉大なる魔女のサーガ―

「ロードオブヴァーミリオン」画集 白-超獣・亜人・神族・海種-編より No.015ウィッチ

「ロードオブヴァーミリオン」画集 白-超獣・亜人・神族・海種-編より No.015ウィッチ

プロローグ

12年前、人間の国の王が世界に惨劇をもたらした事件――『大崩壊』。

とある地方でひとりの少女が、『大崩壊』によって両親と故郷を失ってしまいました。

やがて黒き森に住む黒き魔女が、一人ぼっちで泣いていたその少女を見つけ、身元を引き取り弟子にしました。

みんなが泣かずにすむ世界にするためにはどうすれば――、そう嘆く少女に、魔女は言いました。
闇だけでなく光すらも統べる、偉大な魔女におなりなさい。

もともと貧しい鍛冶屋の一人娘に過ぎなかった平凡なその少女は、お世辞にも魔女として優秀とは言えませんでした。

自分を拾ってくれた魔女をおばあちゃんと呼び慕い、魔女になるために日々努力を重ね、スペルヴィアにある魔法学校にも通わせてもらったけれど、その成績は「がんばりましょう」のオンパレード。

それでも少女は負けませんでした。自分を拾ってくれたおばあちゃんのために。あんな悲劇が、二度と起こらないように。

「偉大なる魔女」になるために、目指すは大陸全土の支配。

『アルカナ』を手に入れ『ロード』となるため、少女は旅立ちました。

その名は【マルグリッド】。黒き森の魔女を継ぐ、まだ幼い【ウィッチ】の卵。

突然天涯孤独になった少女が、身元を引き受けてくれた魔女の下で、世界平和のために頑張る。
そういういい感じの話だった筈ですが、いつの間にか「大陸全土の支配」を目指すという、欲望まる出しの悪役みたいな事言い出したのは少し違和感というかなんというか…。
魔女っぽいといえばそうなんですけど。

仲間たちとの出逢い

「ロードオブヴァーミリオン」画集 黒-魔種・機甲・不死-編より No.173[猛鬼]ギガス

「ロードオブヴァーミリオン」画集 黒-魔種・機甲・不死-編より No.173[猛鬼]ギガス

ナーデルンの森にて旅の始めに出会ったのは、全てを破壊する蹂躙の巨人【ギガス】。

【マルグリッド】は、このあまりにも強大すぎる存在を相手にも物怖じせず言い放ちます。

「我は偉大なる魔女!汝らに福音を与える大賢者なるぞ!我が下僕――『使い魔』となるのじゃ!」

しかし巨人は、その小さな魔女の言葉が聞こえないのか理解できないのか…丁度腹が空いていたのだと、【マルグリッド】を大鍋に放り込んで煮込み始めてしまいます。

さぁ食おうという段階に入ったその時、「食材」が何かを叫んでいる事に【ギガス】はようやく気が付きました。

「別の美味しい鍋を食べさせてあげるから、早く火を止めて!」

そう必死に嘆願する小さな魔女を【ギガス】は鍋から取り出し、その言葉を信じてみる事にしたのです。

そうしてその後、小さな魔女が作ったその鍋は本当に美味しかったそうで【ギガス】は大満足。

食事が終わると【マルグリッド】は改めて言いました。

「これは契約の鍋よ!あなたは今日から私の最初の下僕になりなさい!」

もっと美味しいものを教えてくれるというので、巨人は喜んで魔女の仲間になったのです。

強烈過ぎるインパクトから何かとネタにされ大人気だった【ギガス】ですが、元ネタはギリシャ神話に登場する「神に殺されない能力」を持っている巨人なんだとか。

攻撃属性が『神族』に強い『闇』なのはそういう事なんでしょうか…。
あと、「偉大なる魔女のサーガ」を読み解いた限りでは、【マルグリッド】が出会ったこの【ギガス】は、メインストーリー6章ステージ1で戦う【ギガス】とは別の個体だと思います。



「ロードオブヴァーミリオン」画集 白-超獣・亜人・神族・海種-編より No.035ユニコーン

「ロードオブヴァーミリオン」画集 白-超獣・亜人・神族・海種-編より No.035ユニコーン

次に出会ったのは、汚れなき乙女にしか心許す事のない、神聖と純潔の守護獣【ユニコーン】。

禁忌の森にいたその一角獣はとても美しく、見る者を圧倒させました。

「素敵!この子がいれば大陸全土がこのあたしの物に…!」

思わず「欲」を垂れ流した小さな魔女に【ユニコーン】は怒り、角を突き立てます。

それでもめげない【マルグリッド】は、自分に敵意を向ける美しい一角獣に【メア】と名付け、強引に旅に連れて行きます。

一角獣は不満を吐きつつも、彼女の持つ「魅力」というにはまだ心許ない、何かに惹かれたのでしょう。

たまに彼女を背に乗せ走ることが、思いの外楽しいと思うようになるのは、もう少し先のお話。

『偉大なる魔女』の軍団における、荷物運び担当の聖獣。同情せざるを得ない。
神話上の【ユニコーン】は極めて獰猛で力強く勇敢、相手がゾウであろうと恐れずに向かっていき、その足の速さはウマやシカにも勝るそうです。

角は長く鋭く尖っていて強靭であり、どんなものでも突き通すことができたらしい。

その割には人間の力で簡単に殺せるのだとか。

神話上の人間つえぇ。

LoVでは10コスト使い魔なのはそういう脆さからでしょうかね。

 

「ロードオブヴァーミリオン」画集 黒-魔種・機甲・不死-編より No.147シャドゥナイト

「ロードオブヴァーミリオン」画集 黒-魔種・機甲・不死-編より No.147シャドゥナイト

古の戦場に現れるという、影の馬に跨った鎧の騎士【シャドゥナイト】。

その鎧の中には、誰もが目を覆い見た事すら忘れたくなる、この世に非ざる悍ましき不浄が潜み、その中を見たものは一人として生き残っていないとされています。

そんな危険な不死種の騎士に、【マルグリッド】は「仲間になりなさい」と、いつものように軽口を叩きました。

ある日、鎧の留め金が外れていたので【マルグリッド】は好奇心から中身を覗き、「それ」を見てしまいます。

「何も見てないわ… そうよ、私は何も見なかったの…」

トラウマとなってしまった「それ」を思い出し、小さな魔女は血の気の引いた顔でぶるぶる振るえながらそう呟きます。

それでもなお、【マルグリッド】は【シャドゥナイト】を友と呼び、離れる事はありませんでした。

かつて故国を失った英雄はそれに応え、【ギルス】という新たな名を与えてくれた友を守るため、自らの騎士道を貫くのでした。

「シャドウ」ではなく「シャドゥ」なのがポイントですね。

「影」とは別の意味なのかなと思ったらLoV2で復活した際はしっかり「シャドウ」に訂正されてました。
彼は「誰の味方でもない、危険だから近づくな」と恐れられていたのですが、それでも傍に居続けた【マルグリッド】の仲間を想う気持ちの大きさと、優しく正しい心が垣間見えていいですね。

それにしてもトラウマになるほどの中身って一体…。

 

「ロードオブヴァーミリオン」画集 黒-魔種・機甲・不死-編より No.043酒呑童子

「ロードオブヴァーミリオン」画集 黒-魔種・機甲・不死-編より No.043酒呑童子

『紅蓮の瞳の戦士』と共に旅をすることもありました。

その道中出逢った鬼【酒呑童子】は、当初【ギガス】と同じように小さな魔女を食糧としか認知しておらず、良い出汁が取れそうだと高笑いしていました。

「殺せ!奪え!喰らい尽くせ!それが鬼の鬼たる証!」

凶悪な力を振り乱すその鬼に、流石の【マルグリッド】も少し恐怖を感じていましたが、ある日、【酒呑童子】は語りました。

「いずれ神に導かれた英雄が、わしを殺しにやってくる。わしはそやつの影として生まれ、そやつに討たれるが宿命。知っていたか?魔とは神の栄光の為の食い物なんぜよ。」

その言葉に、小さな魔女は涙を流し、鬼はその予想外の反応にたじろぎました。

そうやって、誰かが自分のために泣いてくれたのは初めてだったのです。

【マルグリッド】がニド(リシア)の使い魔として呼ばれていたのは、おそらくストーリーモード第2章の辺りだと思われます。

なぜなら、後ほど紹介する『魔女と呪われた王国』編で、時間軸が「ニド(リシア)が【ベルゼブブ】を倒す直前」であり、「不死種になったドラゴンの王様を助けてあげたかったけど何も出来なかった」という供述と、その上で【マルグリッド】がその『アルカナ』を手に入れていないということから。

多分ですが。
【酒呑童子】とのやり取りを見る限り、【マルグリッド】は本当に優しい、ただの女の子なんだなと思います。

感受性が豊かなんでしょうね、きっと。

 

「ロードオブヴァーミリオン」画集 白-超獣・亜人・神族・海種-編より No.007ワーウルフ

「ロードオブヴァーミリオン」画集 白-超獣・亜人・神族・海種-編より No.007ワーウルフ

各地で名声を轟かせている、放浪の格闘家が定宿しているという安宿を訪れた【マルグリッド】。

彼女は酒場にたむろしていた盗賊まがいの傭兵やゴブリン達と意気投合し、酒の勢いでその格闘家の悪口を言いたい放題でした。

そんな酔っ払いどものところへ指をポキポキ鳴らしながらやってきたのは、その悪口の当の本人。半人半獣の大自然の精霊【ワーウルフ】です。

傭兵やゴブリン達はその姿を見るや一目散に逃げ出し、残ったのは酩酊した少女のみ。

すると少女は焦点の合ってない目で叫びました。

「あんたが【ワーウルフ】ね!あなたは今日からこの大賢者『偉大なる魔女』の『使い魔』になるの!まずは最初の仕事よ!一文無しの私のためにここの勘定を払いなさい!それから私を丁寧に介抱するのよ!」

そのまま意識を失い寝息を立て始めた少女を前に、人狼は振り上げた拳のやり場をなくして途方に暮れました。

翌朝、言われた通りきっちり仕事をこなした【ワーウルフ】を待っていたのは、二日酔いとはいえ正気に戻った自称『偉大なる魔女』からの罵倒と、身近にあった酒瓶やら枕やらの投擲攻撃。

「女の敵!」「犯罪者!」「このオオカミ!」

ベッドを占領され、硬い床で一晩明かした寝不足気味の大自然の精霊がどれだけ情けない思いをしたのか、他に知る者はいないのでした…。

タバコをふかしながら指をボキボキならす、眼帯をつけた毛むくじゃらの格闘家。

私の知ってる「大自然の精霊」のイメージとは…なんか…違いますね…。
でもこんな風貌でも、お金を代わりに払って、泥酔した少女を介抱して。とても紳士。

というかこんな見るからに危険な酒場に一文無しで入るなんて…、この紳士狼(ややこしい)が現れなかったら人生終了やでお嬢さん…。

お酒は二十歳になってから!



「ロードオブヴァーミリオン」画集 黒-魔種・機甲・不死-編より No.185死神

「ロードオブヴァーミリオン」画集 黒-魔種・機甲・不死-編より No.185死神

生と死の境界に存在する、最古の神々のひとりの話を聞いた小さな魔女は、旅の途中「運良く」その古代の神と出会うことが出来ました。

それは死者の魂を刈り取る使徒、神でありながら不死種に属する【死神】。

圧倒的な「死」の存在を前にしても【マルグリッド】は決して物怖じせず、いつもの勧誘を始めました。

生死の門番は予想外の言葉に笑みを浮かべ、なんとその言葉を受け入れます。

「無知で非力で小さな魔女よ…我は汝に従おう… その代わり汝に訪れる『死』は常ならぬものであると知れ…」

小さな魔女は流石に危険を感じ取ったのか、【死神】が「対価」を語り終えるのを待たずに、脱兎の如く逃げ出しました。

しかし時すでに遅し。もう「契約」は完了していたのです。

色んな情報をくれる親切なジジイ。

見た目から『闇』か『炎』属性なんだろうなと思ったらシリーズ通して『雷』属性。

【死神】って雷を出すもんなのか…?
そしてなぜ【死神】は、対価有りとはいえ「無知で非力」な小さな魔女に従う気になったのでしょうか。

前例の無いその無邪気さに興味が湧いただけなのか、それとも【マルグリッド】の根本にある「何か」を感じ取ったからのか…。

 

「ロードオブヴァーミリオン」画集 白-超獣・亜人・神族・海種-編より No.253クールマ・No.207アッシュール 「ロードオブヴァーミリオン」画集 黒-魔種・機甲・不死-編より No.238ドラゴンマミー

「ロードオブヴァーミリオン」画集 白-超獣・亜人・神族・海種-編より No.253クールマ・No.207アッシュール
「ロードオブヴァーミリオン」画集 黒-魔種・機甲・不死-編より No.238ドラゴンマミー

『偉大なる魔女』になるためのその旅は、やはり険しいものでした。

道中、【ヴィシュヌ】神が化身したといわれる巨大な神亀【クールマ】の背に聳えるマンダラ山岳を目指し、あわよくばその亀を下僕にしようと企んでみるものの、規模が違いすぎて失敗に終わってしまったり…。

ルキ砂漠に差し掛かったところ、護るべき者を失った守護神【アッシュール】に懐かれ、後を付けまわされてしまったり…。

ある時には、森で貴重な魔法植物【アルラウネ】を見つけ、嬉々として歩み寄ったところ「叫び声」の洗礼を受けて気を失ってしまったり…。

またある時には、かつて砂漠を支配した王の墓所を護る、呪われた龍【ドラゴンマミー】を『使い魔』にするため遥かな眠りから目覚めさせようとするも、呪文の詠唱を間違えてしまい、抑制の効かなくなった死龍から逃げ回る羽目になってしまったり…。

【アッシュール】とは現在のイラクに在した都市名であり、その地を守護した神様の名前でもあります。

自分と同じ名前の国が滅び、しょぼんとしていたところを【マルグリッド】と出逢い、彼女の魂に惹かれます。

しかし珍しく【マルグリッド】はこれを拒絶して逃げ回っている様子。

仲間は誰でもいいってことじゃないんですね。

 

「ロードオブヴァーミリオン」画集 黒-魔種・機甲・不死-編より No.278バーバ・ヤーガ

「ロードオブヴァーミリオン」画集 黒-魔種・機甲・不死-編より No.278バーバ・ヤーガ

そんな波瀾万丈な旅路の途中、【マルグリッド】は同じく『魔女』の少女と再会します。

それは以前、魔法学校に通っていた頃、学院の最上級教師と名高い【マグス】先生の下で共に魔法を学んだ級友。

『冬の妖婆』を冠する始祖【バーバ・ヤーガ】の名を継ぐ彼女は、年代物の古臭いホウキを愛用している【マルグリッド】を馬鹿にするために現れたようです。

しかし、必死な形相で走る一行の後ろを見るなり驚愕しました。

「…ヒッ!あなた何に追われてるの!」

そう、自称『偉大なる魔女』はまだ、【ドラゴンマミー】に追われていたのです…。

明確に「【ドラゴンマミー】に」追われているという記述は無かったんですが、そういうことなのかなと解釈しています。

もしかしたら、懲りずに別のとんでもない化物を『使い魔』にしようとしていたのかもしれませんが…まぁ流石にそれはない…とは…言い切れないですね…。
【マグス】先生曰く、【マルグリッド】は魔法学校の高等部の途中で、祖母の介護のため中退したらしいですが、それでも「エリート」を名乗る【バーバ・ヤーガ】が未だにちょっかいを出しているのを見る限り、学院時代も素敵な「仲間」たちがいたんだろうなと思います。

 

 

つづく…

LoVシリーズサイドストーリー【偉大なる魔女のサーガ】呪われた王国
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