ジョジョの奇妙な冒険第5部黄金の風において、主人公であるジョルノたち護衛チーム(ブチャラティチーム)に引けを取らないほど、あるいはそれ以上の人気を誇る【暗殺チーム】。
ギャング組織パッショーネの中で不遇な扱いを受けていた【暗殺チーム】は、ボスの暗殺と組織の麻薬ルート乗っ取りを画策し、ボスの娘トリッシュを護衛するジョルノたちに襲い掛かってきます。
そんな【暗殺チーム】の各キャラクターの概要やスタンド能力、名前の由来などをまとめてみました。
ホルマジオ
キャラクター
概要
暗殺チームの先陣を切ってブチャラティチームに接触してきた人物。
いち早くボスの娘の護衛任務にあたっているチームの目星をつけ、それがブチャラティたちであることを見抜いた鋭い洞察力の持ち主です。
トレードマークのおしゃれ坊主と攻めっ気のあるファッションで肉体派に見えて実は知略家。
アニメのオリジナルエピソードでは、気づかれないくらいまで小さくした車をターゲットの飲み物の中に放りこみ、その後車を元の大きさに戻すという恐ろしい暗殺方法を披露してくれました。
手慣れた様子で猫を抱いていたので、暴れなければかわいがってくれそうなくらいには猫好き…?なのかもしれません。
名前の由来
【formaggio】イタリア語でチーズのこと
印象的なセリフ
「『くだる』『くだらねー』…ってのは所詮…ここの使い方ひとつさ…能力ってのはな…」
ちなみに、口癖は「しょうがねぇなぁ」で、原作中で言った「しょうがねぇなぁ」は実に11回。
マッチアップ
ナランチャ
アニメ版声優
福島潤
福島さんは『この素晴らしい世界に祝福を!』の佐藤和真や、『弱虫ペダル』の鳴子章吉、『転生したらスライムだった件』のガビルの声なども担当されています。
スタンド
リトル・フィート
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
人差し指の爪のような刃で切りつけた対象を、時間の経過とともにどんどん小さくしていく能力。
スタンド自体の破壊力は大きくないものの、射程距離に関係なくどこまでも効果が及ぶという恐ろしさを備えています。
自分自身を小さくすることもでき、作中でホルマジオはナランチャのお尻のポケットに隠れられるサイズまで小さくなっていました。
切りつけてから対象が小さくなるのには時間がかかりますが、ナランチャの縮小にかかった時間と比べても分かるように、ホルマジオ本人が小さくなるにはその法則は当てはまりません。
スピードは同じB判定ですが、最後の一撃を決める対決ではわずかにエアロ・スミスのほうが速かったようです。
スタンド名の由来
リトル・フィートの名前の由来は、1969年に結成されたアメリカのロックバンド【Little Feat】。
曲のジャンルはカントリーロック、フュージョン、ジャズファンクなどなど様々。
個人的には、バンド名と同名のアルバム『Little Feat』の3曲目に収録されている「truck stop girl」が好きです。
ホルマジオ戦感想
イルーゾォ
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
キャラクター
概要
ボスからの指令でポンペイの遺跡に乗り物の『鍵』を取りに来たジョルノたちを待ち受けていた人物。
それぞれ個別にではあるものの、フーゴ、アバッキオ、ジョルノの3人を相手にしたなかなかの強者です。
戦い方には少々卑怯な印象も受けますが、パープル・ヘイズのウイルスに感染した時の咄嗟の判断などでは、潔さと度胸があるところも見せつけてくれました。
最後の断末魔「ふあああ~~」は語り草になっているとかいないとか…。
名前の由来
【illuso】イタリア語で幻影のこと
印象的なセリフ
「4歳の子供の力でこれをチョイと突っ込んでやりゃあ簡単なんだぜ…」
3歳では弱すぎるし、5歳になると大した驚きでもないのでその間を取って4歳。
4歳の子供の力。まさに絶妙な力加減の表現です。
マッチアップ
フーゴ、アバッキオ、ジョルノ
アニメ版声優
成田剣
成田さんは『コードギアス 反逆のルルーシュ』のジェレミア・ゴットバルト役や、『犬夜叉』の殺生丸役などが有名ですが、ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険EOH』ではウェカピポの声を担当されていました。
スタンド
マン・イン・ザ・ミラー
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
鏡の中の世界を作り出し、イルーゾォの意思で標的を鏡の中に引きずり込む能力。
バトルは、スタンドを切り離した無防備な相手本体だけが鏡の中に入ることを『許可』し、自らはスタンドで身を守りながら「だがこっちは自由に殴っておまえにとどめを刺すッ!」というスタイル。
スタンド自体は力もスピードも人間と変わりませんがこれがなかなか侮れない作戦で、フーゴもアバッキオもとどめを刺される寸前まで追い込まれました。
スタンド名の由来
マン・イン・ザ・ミラーの名前の由来はマイケルジャクソンの楽曲【Man in the mirror】。
1987年にリリースされたアルバム『Bad』の7曲目に収録されている、とても素敵な歌詞の曲です。
イルーゾォ戦感想
プロシュート
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
キャラクター
概要
ブチャラティたちを追って、ペッシとともにネアポリス駅に登場。
シリーズ屈指の男前で、見た目だけではなく心構えや言葉の端々にもカッコよさが滲み出ている人気キャラクターです。
面倒見の良い兄貴肌でファッションも割とまとも。
老人になった時の謎の高い演技力にも注目したいところです。
弟分の教育には飴と鞭を使い分けているようで、厳しく叱咤しながらも褒めることは忘れません。
瀕死の状態になってもスタンド能力を解除しないというギャングの心構えを身をもって示し、最期の最期までペッシを鼓舞し続けた姿はまさしく「兄貴」。
ちなみに、プロシュート兄貴の「兄貴」呼びは、単行本のスタンド紹介の名前欄にも記載されている公式設定です。
名前の由来
【Prosciutto】豚のモモ肉のハムや、燻製されていないイタリア産の生ハムを指します。
印象的なセリフ
「やれ…やるんだ…ペッシ オレは…おまえを見守って…いるぜ…」
どちらが敵なのか分からなくなりそうな悲哀で、思わずウルっとさせられる一言。
兄貴は最期まで兄貴でした。
マッチアップ
ミスタ、ブチャラティ
アニメ版声優
鈴木達央
鈴木さんは『七つの大罪』のバン役や、『Free!』の橘真琴役、『ファイナルファンタジーXV』のノクティス役などが有名ですが、ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険ASB』ではギアッチョの声を担当されていました。
スタンド
ザ・グレイトフル・デッド
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
全身の目から放たれるガスで生物を老化させる能力。
あたたかいものほど老化の進みが早く、逆に冷えているものは老化しにくいという特性があり、その効果は敵味方関係なく無差別で広範囲に及びます。
本体であるプロシュート兄貴は老化の影響を受けませんが、自分自身を自由に老化させることも可能なため、列車の乗客に成りすましてミスタに近づき、”直触り”によって一瞬で動けなくなるほどのダメージを与えました。
デザインのイメージは『全身に目がある妖怪』だそう。百目(百々目鬼)のことですね。
スタンド名の由来
ザ・グレイトフル・デッドの名前の由来はアメリカを代表する伝説的ロックバンド【Grateful Dead】。
1960年代のヒッピー文化、サイケデリック文化を代表するアーティストです。
プロシュート兄貴戦感想
ペッシ
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
キャラクター
概要
プロシュートを兄貴と慕う弟分で、プロシュートとともにブチャラティたちを追ってネアポリス駅に登場。
やや臆病な性格で、精神的にも未熟なため周囲から「マンモーニ(ママっ子野郎)」と呼ばれています。
アニメのオリジナルエピソードでも、暗殺の仕事の席でミルクを飲むというお子様ぶりを発揮してプロシュート兄貴に苦言を呈されていました。
しかし列車内の戦いで、精神的な支えでもあったプロシュート兄貴が負傷したことで覚醒。
冷酷な暗殺者へと成長したペッシはブチャラティを瀕死にまで追い込みました。
名前の由来
【Pesci】イタリア語で魚のこと。
印象的なセリフ
「兄貴ィッ!プロシュート兄貴ィッ!やっぱり兄貴ィはスゲェーやッ!」
心の底から兄貴を尊敬しているペッシの、他意のない純粋な言葉。
マッチアップ
ミスタ、ブチャラティ
アニメ版声優
木村昴
木村さんは『ドラえもん』のジャイアンや、『ハイキュー!!』の天童覚、『暗殺教室』の寺坂竜馬の声なども担当されています。
スタンド
ビーチ・ボーイ
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
釣り竿のような形のスタンドで、その針は壁や床をすり抜け、まるで魚釣りをするように標的を釣り上げます。
重さや手応えなどで釣られた対象の特徴や状態を細かく感知することができ、ミスタやブチャラティが釣り上げれらたときもその状況は筒抜けでした。
釣り針への攻撃は本体であるペッシではなく釣られている対象へのダメージになるため、一度捕えられたらブチャラティのジッパーでもなかなか逃げられない厄介な能力です。
スタンド名の由来
ビーチ・ボーイの名前の由来はアメリカのサーフ・ロックグループ【The Beach Boys】。
本来青い海が思い浮かぶようなポップな楽曲が特徴ですが、それまでとはイメージの違ったアート志向のアルバム『Pet Sounds』が名盤として特に高く評価されています。
ペッシ戦感想
メローネ
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
キャラクター
概要
変態ですと言わんばかりの奇抜なファッション。
そうは言ってもとんでもないのは見た目だけで中身は割と普通ってパターンかも…なんて思いがよぎるかもしれませんが、ちゃんと言動も変態です。
しかし、そんな言動とは裏腹に暗殺チームの仲間とはしっかり連絡を取り合っており、原作中のギアッチョからは頼りにしているという言葉もありました。
名前の由来
【melone】イタリア語でメロンのこと。
印象的なセリフ
「指の味から推定するに血液型はO型…!」
ヤバすぎる。
口癖は「ディ・モールト」
マッチアップ
ジョルノ
アニメ版声優
間島淳司
間島さんは『とらドラ!』の高須竜児役や、『モンスター娘のいる日常』の来留主公人役なども演じられています。
スタンド
ベイビィ・フェイス
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
パソコンのようなものから手足が生えたような『親』と、対象の血液サンプルなどに母体となる女性の情報を掛け合わせて誕生する『息子』とで構成されるスタンド。
生まれる(発現する)までの手順がまどろっこしく、生まれてからも教育をしなければならないという驚異の面倒くささですが、「息子」は撃破されてもまた新たに生み出すことが可能で、うまく教育できれば遠隔自動操縦型なのにコントロールできるという利点があります。
しかし”物体をブロック状に分解して別の物質に組み組み替える”という「息子」の能力が、窮地に陥ったジョルノに起死回生のヒントを与え、新たな能力を身につけさせるきっかけになりました。
スタンド名の由来
ベイビィ・フェイスの名前の由来はアメリカのR&B歌手【Babyface】。
もしかしたら、マライア・キャリーやボーイズⅡメンなど名だたるアーティストに多くの楽曲を提供し、プロデューサーとしても活動しているBabyfaceのスタイルから、「息子」のスタンドをまさに”プロデュース”するメローネの遠隔自動操縦型のスタンド能力が生まれたのかも…?
メローネ戦感想
ギアッチョ
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
概要
リゾットからの情報をもとに、サンタ・ルチア駅前に向かうジョルノとミスタを襲撃してきた人物。
渦巻き模様のパーマヘア(?)と、赤い縁のメガネがチャームポイントです。
唐突に激しい怒りを露にするという性格で、その怒りの矛先はおもに言葉の言い回しや使い方について。
それ以外にも常にカリカリしていてとにかく語気が強い。
スタンド能力とは真逆の熱いキャラクターです。
キレやすい性格ゆえに、暗殺チームの不遇な扱いに誰よりも不満を募らせていました。
名前の由来
【ghiaccio】イタリア語で氷のこと。
印象的なセリフ
「葉っぱ掘ったら裏側へやぶれちまうじゃあねーか!」
確かに。
「根っこは土の中に埋まっとるからな…」の語尾のニュアンスも好き。
マッチアップ
ミスタ、ジョルノ
アニメ版声優
岡本信彦
岡本さんは『とある魔術の禁書目録』の一方通行や、『3月のライオン』の二階堂晴信、『ハイキュー!』の西谷夕の声なども担当されています。
スタンド
ホワイト・アルバム
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
空気中の水分を超低温で凍らせ、弾丸も通さないほどの堅い装甲のスーツにして全身に纏うというスタイルのスタンド能力。
触れたものを一瞬で凍らせるなど、攻撃でも反則級の強さを誇ります。
周囲の空気を凍らせて氷の防御壁を作る『ジェントリー・ウィープス(静かに泣く)』は攻防一体とも言える技で、この技により弾丸は跳ね返されミスタは大ダメージを受けました。
とにかく、どんな攻撃だろうと全てがストップする超低温においてホワイト・アルバムはほぼ無敵。
首の後ろの穴からスーツ内に空気を取り込まなければならないのが唯一の弱点ですが、凍らせた空気を内部に取り込んでから溶かせばその点も克服できてしまうチート仕様です。
スタンド名の由来
ホワイトアルバムの名前の由来はThe Beatles10作目のオリジナルアルバム【The Beatles】(通称ホワイトアルバム)。
アルバムの7曲目に『While My Guitar Gently Weeps(ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス)』が収録されています。
ギアッチョ戦感想
リゾット・ネエロ
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
概要
ボスへの反感を募らせていた暗殺チームのリーダー。
冷静で慎重な性格と優れた洞察力でドッピオの正体を見抜き、その戦いでボスをあと一歩で倒せるというところまで追い詰めました。
原作では姿を現したのはドッピオ戦のみでしたが、アニメではホルマジオ戦の回想シーンで登場して以降、ジョルノたちが動いている裏で色々と暗躍しているシーンがいくつも追加されています。
特徴的な目の黒い部分の謎は荒木先生曰く、白目が黒いのではなく黒目が大きいんだとか。
うそだろ荒木先生!
名前の由来
【risotto nero】イタリア語で黒いリゾット(イカ墨リゾット)のこと。
印象的なセリフ
「ひとりでは…死なねぇっ…」
瀕死の状態でボスから持ちかけられた取引に応じることなく、最後まで誇りを失わずに戦ったリゾットのかっこいい一言。
「浮かれたヤツから死んでいく」という、伏線ともいえるアニオリのセリフも、非常に印象深いです。
マッチアップ
ドッピオ
アニメ版声優
藤真秀
藤さんはアニメ『GIANT KILLING』の緑川宏や、ゲーム『ディシディア ファイナルファンタジー オペラオムニア』のマッシュ・レネ・フィガロ、吹き替えでは『007シリーズ』のうち4作品でジェームズ・ボンド役を担当されています。
スタンド
メタリカ
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
リゾットの体内に群生するスタンドで、本体の大きな体に似合わず小さくてちょっとかわいらしい見た目のスタンド。
しかしその能力は、磁力を利用してターゲットの血液中の鉄分をカミソリなどの刃物に作り変え、それを体の外に吐き出させたり、作り出した刃物そのもので体の中から攻撃したりとかなり過激です。
唯一のバトルであるドッピオ戦では少々回りくどい戦法だなという印象を受けましたが、普段の暗殺では心臓などを一撃で攻撃する方法なども用いていたのかもしれませんね。
スタンド名の由来
メタリカの名前のはアメリカのへヴィメタルバンド【Metallica】から。
メタリカが発する「ロォォォォォード」という鳴き声(?)は、1996年にリリースされたアルバム、『Load』が由来していると思われます。
リゾット戦感想
ソルベ&ジェラート
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
キャラクター
概要
気味が悪いほど仲がよかったらしい二人。
アニメオリジナルエピソードではおそろいのペディキュアをしていることが明かされました。
ボスの正体を探ろうとしたところを捕らえられ、ソルベは生きたまま体を輪切りにされて死亡。
目の前でその光景を見せられたジェラートもショックのあまり猿轡を飲み込んで窒息死しています。
その後、輪切りのソルベはホルマリン漬けになって36枚の額に納められ、見せしめとして暗殺チームのもとへ。
ジェラートの遺体には罰と書かれた張り紙が貼られていました。
名前の由来
【gelato】フィレンツェ発祥の氷菓。凍ったという意味。
【sorbetto】果汁や、リキュール・シャンパンなどのお酒を加えて作った氷菓
インスパイア
【輪切りのソルベ】のようなホルマリン漬けアートといえばイギリスの現代美術家ダミアン・ハースト(Damien Hirst)氏。
ハースト氏は1993年に国際美術展覧会ベネツィア・ビエンナーレに出展し、牛を縦に真っ二つに分割したホルマリン漬けのガラスケース作品『mother and child divided』を発表し、1995年にはこの作品でターナー賞を受賞しています。
2000年のアメリカ映画「ザ・セル」にも、ソルベのように輪切りになった動物のホルマリン漬けアートが登場します。
ソルベ&ジェラート登場回
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