数十秒先の未来を前髪の内側に映し出し、映像として見る事ができるという「エピタフ」。
窮地に追い込まれ、キングクリムゾンの能力の一部である「エピタフ」を発動させたドッピオは、自らの前髪に未来を映し出し、そこで喉にハサミを埋め込まれた自分の姿を目撃しました。
エピソード27 キング・クリムゾンVS.メタリカ
エピタフ
エピタフが予知する未来は変えようがない出来事。
ドッピオが見ている未来自体、「予知を見て自らが行動した結果」なので、映像で攻撃されると分かっていてもそれを食らった姿が映し出されるということです。多分。
それにしても…
ボスは、映し出された映像が死んだ姿じゃないから大丈夫大丈夫!みたいなこといってましたが、全然大丈夫じゃない。
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
ホントに荒木神はよくこんなこと考え付きますね…。
それしか方法はないとはいえ、ドッピオがやった「自分で首の皮を裂いてハサミを取り出す」という行為だけでも十分死ねそうでやばいです。
しかし、この恐ろしい攻撃によってさらに右足が吹っ飛ばされるシーンが予知されたことで覚悟を決めたドッピオ。
リゾットの攻撃が体内の鉄分を使って刃物を作っているものだと見抜いて反撃に転じます。
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結果、吹っ飛ばされたのはドッピオではなくリゾットの足。
予知の映像で見たのもリゾットの足だったということですね。
予知ではドッピオの右足が絶妙な角度で隠されてたので、まんまと騙されたというわけです。
メタリカ
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「切断面の傷口の中に…蠢いている リゾットのスタンドはヤツの『体内』にいるッ!」
リゾットのメタリカは小さな群れのスタンド。
暗殺チームの中でもとりわけ体躯の大きなリゾットのスタンドが小さくてなんだかかわいいやつらの集合体というのが意外で面白いところです。
原作ではこの小さいスタンドそれぞれが「ロォォォォォード」という鳴き声(?)を発しているんですが、アニメでは声というよりぼや~っとした音が流れてました。
この鳴き声は、スタンド名の元になっているへヴィメタルバンドmetallicaのアルバム、『Load』が由来していると思われます。
藤さんの声で「ロォォォォォード」、聞いてみたかったですね。
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「ひょっとしてオレは…自分が気づいていない以上に!!オレが求めるべきものに!近づいているのかッ!」
初めに声をかけたときは臆病なそぶりを見せていたドッピオが、突然別人のような自信に満ちた表情を見せたことでリゾットの中には大きな疑念が渦巻きます。
暗殺チーム再び
ドッピオの様子に疑念を抱きながら、リゾットの頭の中に巡っていたのは過去の出来事。
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「『ソリッド・ナーゾ』やっぱりボスの偽名だろうな」
「でなけりゃこんなに早く娘を隠すはずがねーわなァ!?」
「とりあえずネアポリスに出向いて直接聞いてみるか」
アイキャッチ明けに突如現れた兄貴の姿にびっくり。
あと、メローネがすごくまともそう。(見た目以外)
原作では暗殺チーム同士で話してるシーンはほとんどないので、みんなが普通に会話を交わしてる姿はすごく新鮮です。
まさかここで再び暗殺チームの皆さんが登場するとは。
ギアッチョの顔はどういう表情なんだ…?(笑)って感じもしますが、なかなかにくいファンサービスですね。アニオリ万歳。
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「浮かれるな」
「失敗はイコール『死』だ」
ソルベとジェラートのこともあり、にわかに浮き足立つメンバーに釘を刺すリゾット。
ちゃんとリーダーしてます。
「浮かれたヤツから死んでいく」
このセリフはある意味伏線だったんですね。
磁力と鉄分
切り離されたはずのリゾットの足が接合されたのを見て、メタリカの能力が磁力を操っていることに気づいたドッピオ。
しかしそれを見抜いたところで、すでにドッピオは”できあがって”いました。
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「『鉄分』が体内から一気に外に出ちまったらどうなるのか? 簡単に言うと…血がおぞましい黄色になって死ぬ…」
血液は『血漿』という液体の成分と『血球』という赤血球、白血球、血小板の細胞成分からできていて、栄養素を運んだり老廃物を排出する働きのある血漿は透き通った黄色をしています。
血液の赤い色は赤血球中の鉄たんぱく質であるヘモグロビンの色素で、本来この鉄分が酸素と結びついて全身に酸素を送るんですが、ドッピオの血液からはカミソリや針としてヘモグロビン中の鉄分が排出され、残っているのはほとんど血漿成分のみであるため、血液が黄色く見えているというわけですね。
銅は酸化すると青くなるため、それらの生き物の血は青いんだとか。ただし、酸素を組織に運び終えるとその銅の成分は無色になるのでイカやタコをさばいても青い血は出ないそうです。
ドッピオの正体
そして再び追い詰められたドッピオはメタリカの磁力を逆手にとり、姿をくらませるリゾットの居場所に見当をつけてメスを投げつけますが、その行動は見抜かれており、更なる窮地に陥ることになりました。
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「繋がったッ!おまえが何者かようやくわかったぞッ!!」
さらに少しずつ体つきまでもが変貌していくドッピオを見てリゾットは疑念を確信に変えます。
ここのセリフ、原作では「おまえが何者か…わかったような…気がする…」と、まだ曖昧な感じだったんですが、アニメではキッパリ言い切りました。
うん、そのほうが勢いがあっていいですね。
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「勝ッた!!頭を切り飛ばすッ!とどめだくらえ『メタリカ』ッ!」
ドッピオ=ボスという真実にたどり着き、意気昂然とドッピオを攻め立てるリゾット。
どんな顔になって死ぬかが楽しみだと言っているところなんかは原作よりもかなり嬉しそうな表情でした。
しかし…
「浮かれたヤツから死んでいく」とはよく言ったもの。
ボスの正体を暴いて、もう少しで復讐が果たせそうになってちょっと浮かれてしまいましたかね…。
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険GW製作委員会
ドッピオが投げたメスが布石となり、リゾットは背後からのエアロスミスの攻撃に倒れます。
あぁぁ…ナランチャぁぁ…
初めて原作でこのシーンを見たとき、なんとも言いようのない気持ちになったのを覚えています。
ここでエアロスミスの横槍が入らなければボスはリゾットに倒されていたのに…!
だけどそもそもエアロスミスの音がなければリゾットはドッピオがスタンド使いだと気付かなかった…!
よくできた話だ。
主人公たちがほとんど出てこない回でこんなに面白いというのがすごいですね。
5部屈指の戦いが繰り広げられたこの回は、アニオリもたくさん盛り込まれて30分があっという間でした。
スタンド名…メタリカ
本体…リゾット・ネエロ
破壊力ーC スピードーC 射程距離ー5~10m 持続力ーA 精密動作性ーC 成長性ーC
- リゾットの体内に潜む極小の群れのスタンド能力で、射程内に近づいた人間や動植物から体内栄養素である鉄分を体内に吐き出させる能力がある。体から鉄分を失うと人間は死ぬ。
- 鉄は磁力に吸い付けられるので、その力を利用している。
- メタリカを身にまとうと背景を保護色にして姿を消してしまうことができ、暗殺に適している。
ジョジョの奇妙な冒険59巻
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