数多いる声優の中でもトップクラスの人気を誇る神谷浩史さん。
数え切れないほどのアニメ作品などに出演されており、声を聞かない日はないほどの売れっ子声優です。
1994年にデビューし、最初の仕事で青二プロダクションが音響制作を手がけた現コーエーテクモゲームスのドラマCD「三國志DX4三國志満漢全席グレート」の生徒役を演じて以降、小さな役をこなしながら着々と実力をつけて今や押しも押されぬ男性声優の代表格に。
主役級のキャラクターを演じられている印象が強いので、過去作品などでは端役をやっていた頃があったというのが不思議な感じですね。
FFⅩなんかでは、つい最近いろんなモブから神谷さんの声が聞こえることに気づいてなんだか新鮮でした。
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CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA
(画像右 金髪の取り巻き、グラーブなど)
ベテラン声優神谷浩史さんも、大小たくさんの役を演じ続けて今に至るわけですね。
そんな神谷さんのことについて、出演作品などにも触れながら書いていきたいと思います。
プロフェッショナル 仕事の流儀
今や年間3万人もの人が目指す、声優という職業のトップで活躍し続けている神谷さん。
ファンにはよく知られた内容だったと思いますが、『プロフェッショナル 仕事の流儀』の密着取材で語られていた神谷さんの言葉からは、常に向上心と責任感、そして危機感をもって仕事をしているということが伝わってきました。
「声優は日雇い労働者」「満足したら終わり」
そう言っていろいろと模索し、新たな居場所を開拓しようとする姿は、やっぱり声優というのは”役者”なんだなと思わせてくれるものだったと思います。
特に、声優の声で見せる新ジャンルのリーディングライブ『カラーズ』の舞台での力のこもった演技などはこれぞ役者といった感じ。
アニメや吹き替え映画のアフレコシーンなど、普段見られない舞台裏での試行錯誤も、体を使って演技する人たちと変わらない熱量でまさにプロフェッショナルというところを見せてくれました。
自分より優れた人たちと一緒に時間を共有して、そこでちゃんと自分に責任を持って時間を全うする。そこに居続けられたらいいなと思いながら、仕事をしてるんだと思います。
神谷浩史の主な出演作品
<物語>シリーズ
©西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト
神谷さん演じる主人公、阿良々木暦(あららぎこよみ)と「怪異」にまつわる少女たちの物語。
阿良々木くんは語りが多く、セリフもまくし立てるような早口だったり独特の言い回しだったりで、演じるのがとても難しそうなキャラクターですが…
シリアスな長セリフからギャグシーンまで幅広く自然な演技で、この役は神谷さん以外では考えられないと言えるほどのはまり役ぶりを見せてくれています。
進撃の巨人
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会
言わずと知れた「人類最強」の兵士長、リヴァイ・アッカーマン役。
神谷さんの演じる役というと、わりと多弁なキャラクターのイメージが強かったので当初は意外に思いましたが、低めの説得力ある声の演技でとてもかっこいいリヴァイを生み出してくれました。
バトルシーンの細かい息の演技も素晴らしいです。
デュラララ!!
©2014 成田良悟/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/池袋ダラーズ
神谷さんが演じるのは新宿を拠点に活動する情報屋、折原臨也(おりはらいざや)。
作中の重要な事件に関わるキーパーソンであり、いろいろと影で暗躍する場面も多いため、これまた演じるのが難しそうなキャラクターです。
狂気と愛嬌が見え隠れし、一言では言い表せない感情を秘めた人物ですが、小野大輔さん演じる静雄との掛け合いはとても面白かったです。
個人的に好きな役
ミハエル・ブラン(マクロスF)
©2007 ビックウエスト/マクロスF製作委員会・MBS
女性を見ると口説かずにはいられないというプレイボーイ。
キザな性格が神谷さんの声にマッチしていて、非常に魅力的なキャラクターです。
テレビシリーズ20話でクランへの秘めた思いを告げる最期のシーンのセリフは、感情がこもっていてとても感動的でした。
同じ部分を何度も繰り返し聞いてしまうほど、息の吸い方や苦しそうな演技がリアルで圧倒されます。
夏目貴志(夏目友人帳)
©緑川ゆき・白泉社/「夏目友人帳」製作委員会
透明感のある声がとてもピッタリで、神谷さんの演じる柔らかい雰囲気のキャラクターの中では一番のお気に入り。
夏目もわりとモノローグが多い印象ですが、優しくて少し不思議な物語の世界をとても素敵に表現されています。
そういえば、作中に出てくる猫(?)「にゃんこ先生」と同じ名前のロシアンブルーを飼っている神谷さん…
いつだったかラジオ収録に連れて来ていたのには驚きましたが、本当に猫が好きなんだな…ということはものすごく伝わってきました(笑)
岸辺露伴(PS3ジョジョの奇妙な冒険ASB)
©荒木飛呂彦&LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社©2013 NBGI
岸辺露伴はアニメ版で櫻井孝宏さんが演じられていたのもかっこよかったですが、個人的には神谷さんの露伴が自分のイメージには一番近くて好きでした。
神経質で偏屈そうな雰囲気が出ていてとてもよかったです。
声の質自体にはそんなに変化がないのに、演技だけで露伴のような気難しいキャラクターの性格も絶妙に表現されていて素晴らしい。
声優 神谷浩史
歌手活動や舞台出演などもこなす神谷さんは求められれば何でもやるというスタンスながら、あくまでも主は作品にあるべきであり、声優のあり方として”作品の歯車のひとつに徹する”という持論があるようです。
たくさんの仕事を抱える現在でも、そんな風に真摯に作品に向き合えるのは素敵なことですね。
これからもきっと、多くの作品でその声を聞くことができると思いますが、常に要求以上のものを返してくれる神谷さんの今後ますますの活躍を期待したいです!
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