こんにちは、キーアです。
「ゴッドイーター3」Ver2.10の追加エピソード《過去との邂逅 ジーク編》をプレイしてみた感想の続きです。
※ネタバレいっぱいです。
過去との邂逅 ジーク編 その2
責任感
ジークは、気分転換のためにクアドリガ討伐のミッションを主人公に依頼。2人で「旧市街地繁華街跡」へと向かいます。
「悪いな、突然付き合ってもらっちまって…。ちょっとスッキリさせたくてよ…とりあえず行くとするか」
エイミーからの通信が入る様子はありません。おそらくユウゴの時と同じく回線を切ってもらってるんでしょう。
エイミー、常習犯やな。そろそろイルダに怒られるぞ。
さて、雑魚アラガミを蹴散らしているとジークが口を開きます。
「…ずっと考えてたんだけどさ。ニールとキースに対して何もしてやれなかったんだな、って…」
うん…それ、このまえ聞いた。と、そろそろイラっとしてきたところですが、ジークは続けます。
「…今からでも遅くない。兄貴としてアイツらに、何かしてやれることがあるんじゃねーかって…。でもさ、オレはバカだからよ…どうしたら良いかわからねぇんだ」
相変わらず弱音を吐くジークですが、過去を悔やむより、これからどうしていけばいいのかを考えるようになっていました。
その相談に答える間もなく、エイミーの緊急回線が開き、クアドリガが恒例の「予想外の乱入」をしてきます。
お揃いのブーストハンマーでサクッとクアドリガを倒し、クリサンセマムに帰艦するとそこにはニールとキースが待ち構えていました。
「…帰ってきたか」
「お、おう…どうしたんだ、二人そろって」
なんだか3人とも微妙な雰囲気。何か話を切り出すでもなく、気まずそうに顔を見合わせるばかり。
折を見て話をするんじゃなかったのか、さっさと喋れ!
しかし、先に口を開いたのはジークでした。
「えーとだな…お前ら…ちょっといいか?」
どう切り出せばいいものかと悩むジークに、主人公が率直に後押ししてあげることで、ようやく話は進みます。
「……ずっと言い出せなかったんだけどよ…お前たちにとって、オレは良い兄貴でいてやれなかったんじゃないか…死んじまった兄貴たちみたいにお前たちのことを十分に面倒みてやれなかったって…ずっと…そう思ってたんだ」
弟たちの前では強がっているジークですが、それでも今回ばかりは正直に弱さを吐き出すしかありません。
兄に託された約束を守れず、守れなかった弟たちからは恨まれているんじゃないかと悩むジークの言葉に、当の弟たちはあきれたように返事をします。
「…何かと思ったら、そういうことか」
「ジーク兄ちゃんにしては、やけにかしこまってると思ったら…」
…何で悩んでたか主人公に聞いて知ってたくせに。白々しいぜ。
そんな弟たちの思ってもいなかった返しにたじろぐ兄。ニールとキースは続けます。
「…兄貴は昔っから、いつも一人で抱えすぎなんだよ」
しばらく一緒にいなかったはずのニールから言われるぐらいですから、本当に昔っから、まだ幼かったころからそうなんでしょうね。
「…実はさ、ソール兄ちゃんとリース兄ちゃんに昔こんなことを言われたんだ。『ジークは責任感が強すぎるから、お前たち弟二人が支えてやってくれ』って…」
ジークの知らないところで、今は亡き兄たちはジークの事もちゃんと案じていました。
ソールとリースにとって、ジークも守るべき「弟」ですもんね…。ソールとリースの願いは、兄弟3人で支え合い、守り合って生きてほしいってことだったんですね。
「今の俺たちがあるのは、ジーク兄貴のおかげだ…俺もキースも、感謝してる。だから、もう悩むなよ。…いいな」
ぶっきらぼうながらもこう答えるニールですが、2人にとって、ジークが悩んでいることは本当に下らないことなんでしょう。
それはジーク自身が思っている以上にちゃんと弟たちのことを見て、守っていたから。
…その辺の描写が少ないので憶測なのが残念ですけど。
「オレさ、本当はずっと怖かったんだ。自分の心と向き合うことが。でも、今なら…お前が一緒なら、何があっても怖くねぇ」
弟たちに肯定され、長年の悩みは解消。そして隣でその手助けをしてくれた主人公に感謝するジーク。
いよいよ、最深部への接続です。
ジーク三兄弟
最深部では恒例の、心に巣食った闇の風景が辺りを囲んでいます。
尊敬する兄2人を目の前で失ったこと。弟たちが無理矢理AGEにされてしまったこと。売り飛ばされていくニールを守れなかったこと。
ジークの『記憶の結節』は、兄たちのように弟たちを守るのは無理だと、ひたすらに零していました。
「…たしかにそう思った時期もあったな」
っていうかさっきまでそうだったよね?切り替え早いのもジークの良いところですかね…。
「オレはオレらしく、アイツらの兄貴としてこれからもふんばっていくって決めたんだ!」
そう覚悟を決めたジークの前に、白いドローミの姿をした巨大な『記憶の結節』が現れました。
本編でジークのターニングポイントとなった「AGE喰い」のドローミを相手に、今回も自分の意思を貫くため、立ち向かいます。
あの時もジークは、ニールを犠牲にしようとしていたグレイプニルの士官をも助け、「敵味方関係ない」「自分がしたいと思うことをする」「この世に死んでいい奴なんていない」と熱く語り、カッコいい姿を弟たちに見せてくれましたね。
「…アイツらだけじゃない。今はお前や、ハウンドの皆がいる。家族に支えてもらいながら、力を合わせてやっていく!兄貴たちの想いを背負って生きていくことに、なんの恐れもねぇ!」
恐れることは何もなくなり、兄弟の絆の深さを改めて知ったジークが、『コアエンゲージ』を発動させました。
スタミナ消費量が8%軽減され、バーストアーツの攻撃力が8%上昇する『特攻隊長の剣』が強化され、『長兄の心意気』へと変化。
スタミナ消費量が15%軽減され、バーストアーツの攻撃力が15%上昇するという、およそ2倍の効果に跳ね上がっています。
勿論『コアエンゲージ』なので発動時にフルバースト効果もあるため、効果内容と噛み合った強い『コアエンゲージ』だと思います。
「兄たちのように」ではなく「自分らしく」、家族と支え合い生きていく“長兄の心意気”を身に着けたジークは心の闇に打ち勝ち、こうしてジークの技術検証は終了しました。
大好きな兄が戻ってくるのを今か今かと待っていた弟2人が、早速駆け寄ってきます。
「検証が無事成功したみたいだね!本当によかった…!」
「んだよ、あんま褒めんなよ!気持ちわりぃぞ!」
よかったと言っただけで別に褒めてはないですけどね。
それからしばらく談笑を続けていましたが、不意にキースが時間を気にしだし、もう戻らなければいけないと言い出します。
なにがあったのかを訪ねると。
「この間、キースと一緒に探索に出たんだが、その時にバガラリーの最新シーズンらしきデータを見つけてな」
「ジーク兄ちゃんが戻ってきたら、観ようと思ってさ!そろそろ解析が終わる頃なんだ」
兄弟全員がどっぷりはまってしまった旧時代のアニメデータ「バガラリー」の続きが手に入ったと言うニールとキース。
悩んでいた兄を後で驚かせてあげようと、時間のかかる解析を済ませていたようです。
ちゃんと兄弟3人そろってから観ようという、なんともほっこりする家族の風景ですよね。
ちょっと照れくさそうに視線を逸らしているニール可愛い。このツンデレ野郎め。
そんな弟たちにジークは深く感動…するかと思いきや突然怒り出します。
「バカヤロウ!バガラリーの最新シーズンっつったら最優先事項だろうが!見つけた時の感動…解析中のドキドキ…そういうのも含めて、バガラリーだろ!」
何かと思えば…バガラリーの「楽しみ」を先に処理されていたことにジークは腹を立てていました。
「お前ら、罰として当分バガラリー禁止だ!最新シーズンは年功序列ってことで!」
うわぁ…。
お兄ちゃん大人げない…。
弟たちの厚意を無視し、バガラリーのもとへ一人突っ走っていったジークに呆れるニールとキース。それでも2人にとって、ジークは最高の兄でした。
「…しかし、最新シーズンの抜け駆けは許すわけにはいかない」
「うん、そうだね!年功序列なんて、ありえないし」
「全力で単独鑑賞を阻止するぞ。…抵抗するなら手段は選ばない」
「オーケー!行こう、ニール兄ちゃん!」
バガラリー…どんだけ面白いんだろう…。
『鬼神』とか呼ばれていても、チート級の天才だったとしても、この辺はちゃんと年相応の少年ですね。
今こうやってアニメのために必死になれるのも、兄弟が兄弟のために頑張ってきたからでしょうね。
厄災の三賢者
「そういえば今日…厄災の慰霊祭だったか」
「お前は『厄災の三賢者』の話…聞いたことあるか?」
技術検証がひと段落つくと、ユウゴが突然『厄災の慰霊祭』の話を始めました。
ユウゴの聞いた話によると、厄災が起こった原因は、3人の天才科学者が行った実験によるものだと言われているようで。
「伝送工学の権威、イェスタ・ヘイデンスタム。分子機械の権威、ジョサイア・クオン。そして、レトロオラクル細胞の権威であり始まりのゴッドイーターでもある…」
「ソーマ・シックザール」
『厄災の三賢者』として噂され、大罪人の烙印を押された3名の内、ユウゴが溜めに溜めてさも重要人物だぞと言うかのように口にした「ソーマ」という名前は、ゴッドイーターを好きな人には馴染み深いものでしょう。
彼らの姿を知るものはいない…ということになっていますが、極東には結構いるんじゃないかな…。というか、あなた達と同じ空間に1人いるんですが…。
「たいざいにん…わるいひと?」
フィムの問いかけに、ユウゴは即答できませんでした。
「おかしな話だが、厄災があったからこそ、今…俺たちはここで生きている。過去を振り返って嘆くよりも、明日を向いていく方が俺は好きだな…頑張ろうぜ」
あんたが言い出したんだよこの話は!
なんで突然こんな話をしようと思ったんだよ…。
そんな彼らの話を聞いてしまったアインさん。何も言わずにその場を去って行ってしまいましたが…これから彼はどのように動くんでしょうか…。
あんな劣悪な環境で弟2人の面倒を見て見事生き抜いたジークが、なんでちょっと頼りないんだろうと思っていましたけど、こういう経緯があったんだと知れてちょっと納得です。
でも、なんでしょうね…クレアの時もそうでしたが、メインストーリーで全くそれらしい伏線が無かったのに、突然新設定を出されても、後付けなのかなと思ってしまいます。
そして尺が短すぎて情報量が少ないのが残念です。
兄たちが「アラガミに」殺されたとは書かれてないし、台詞も少なくてどんな人物だったのかすら良く分からないという…。せめてその時の情景も回想して欲しい。
あと、兄弟同士の話ばかりで、ジークと主人公の絆がそんなに深まってないように感じたので、ふたりでコアエンゲージを発動できたことになんか納得できない部分もありますね…。
パーティメンバーに3兄弟全員いるときに発動できる、みたいな特別感があってもいいんじゃないかな?と思ったり。
厄災の三賢者の話は、アインの空白になっている過去に何があったのか分かりそうで少し楽しみです。
しかし、そんな噂が出回っているとは…。アインの本当の姿を知る極東の仲間たちはいったい何をしているんだろうか…。
やはり極東で、何かまずいことが起きているんでしょうか。
ということで以上、《過去との邂逅 ジーク編》と+αの感想でした。
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