前話の終わりにようやく姿を現したホワイトスネイクの本体。
神父としてグリーン・ドルフィン・ストリート刑務所に出入りしているエンリコ・プッチは仮釈放を望む女囚ミラションと会話を交わしていました。
エピソード9 取り立て人マリリン・マンソン
ホワイトスネイクの本体プッチ神父
「性悪な本性はなおらない だがこの才能を否定してはいけない 使わせてもらいましょう…承太郎のスタンドをこの刑務所から持ち出させるわけにはいかないから…」
いつの間にか十字架をくすねていたミラションの頭を豪快に机に叩き付け、気を失っているところにディスクを差し込むプッチ神父。
こうしてまた新たな刺客が誕生しました。
容赦ない机のカド…!
これまでの窃盗の罪に対して反省している素振りを見せながらこんな手癖の悪いことをしているミラションが悪いんだけど神父様、下手すれば死にます。
聖職者の風貌でえげつない動きをしてくるっていうのがいかにもジョジョらしい…そんなプッチ神父の声は関智一さん。
サイコなゲスっぽさが見え隠れしてるところがいいですね!(褒めてますよ!)
プッチ神父はこれまで速水奨さん(ASB)中田譲治さん(EOH)が声を担当されていました。
プッチ神父(エンリコ・プッチ)の名前はイタリアのファッションブランド『エンリココベリ(ENRICO COVERI)』と『エミリオプッチ(Emilio Pucci)』が由来。
スタンド名はハードロックバンド『ホワイトスネイク(Whitesnake)』が元ネタです。
プッチ神父の考える人と動物の違いは『天国』の概念
枝から種を外さずに食べたサクランボを見せつけながら「人と動物の違い」を問いかけてくるというなかなか高度な説教スタイルのプッチ神父。
聞かれてることがなんにも頭に入って来なさそうなインパクトですが…
この「人と動物の違い」に関する答え、アニメ版では問うだけ問うて何の答えも示してくれてない!
原作の方ではしっかり問いに対する答えを言ってくれていたのに…
『人と動物の違いは天国へ行きたいと思うこと』
この『天国』という言葉は今後の展開においてとても大事なセリフだし神父の目的にも関わってくるところだと思うんですが…
アニメはなんでここカットしてるんだろう。
どちらかというとサクランボのシーンよりこっちのほうが大事なのでは。
また別のシーンで出てくるのかな…?
ミラションの謎の髪型
「そのキャッチボールが100回まで続かない方に100ドル賭けるって言ったのよ」
運動場でキャッチボールをしていた徐倫たちに近づき、賭け勝負を持ち掛けてきたミラション。
彼女は冒頭でプッチ神父と会話していた人と同一人物なのですが…
なんかすっごい雰囲気が変わってますね。
眼の光が消えてるし、何より髪型がどうなってるのそれって感じ。
ディスクでスタンド使いになったせいで髪型も変化したのかと思いきや…
スタンド使いになる前に神父との会話の途中で髪型変わってる~~。
さすがにそれはどうなんだ(笑)
原作では神父との会話中はまだ普通の髪型で、スタンド使いになった後運動場で徐倫と会った時からつながった状態に変わっていました。
アニメはなんでこのタイミングで変えたんですか~。作画ミスか?
だけどミラションのこの謎の髪型自体は結構好きです。
ミラションの「グッド」
「グッド!」
賭けに乗ってきたF・Fに対してミラションが放った一言。
これは受け継がれるギャンブラーの「グッド」!
ジョジョの世界には賭けを持ち掛けてくるギャンブラーがしばしば登場します。
ギャンブルといえば3部ダニエル・J・ダービーとテレンス・T・ダービーのダービー兄弟!
彼らも「グッド」ってよく言ってましたね~。
ジョジョの世界の賭け=このセリフです。
そんな中でもミラションの「グッド」は想像していた以上に良かった!
何だか気だるげで素敵な「グッド」でした。何回も聞きたくなる。
ミラションの声を担当されているのは近藤唯さん。
近藤さんは「ジョジョの世界でちゃんと生きられるようにしたい」と思ってミラション役に臨まれていたそうです。
ジョジョの役者さんはみんなそれぞれ特別な思いを持って作品に関わってる方が多くていいですね。
ミラションの名前はイタリアのファッションブランド『ミラ・ショーン(mila schon)』が由来です。
ミラションのスタンド『取り立て人マリリン・マンソン』
「間違いないわ… 彼女は今『ルール』を破った… なぜなら『取り立て人マリリン・マンソン』が現れたから…」
徐倫とF・Fのキャッチボールが100回続いたことで賭けに負けたミラションは掛け金を1000ドルに引き上げ、同一ルールで勝負を続行することを提案。
渋る徐倫に代わってエルメェスとF・Fがキャッチボールに挑むも、看守の邪魔によってボールを落としそうになったエルメェスは『シール』の能力を使ってしまい、ミラションのスタンド『取り立て人マリリン・マンソン』が発現しました。
取り立て人マリリン・マンソンは「ルール違反をした」という対象者の心の影を察知して出てきたものであくまでも中立な存在。
エルメェスはスタンド能力を使って落下を防いだことで負い目を感じてしまったんですね。
スタンド能力=自分の力なんだから別にいいじゃんと思ってしまう私…。
エルメェスも「は?全然イカサマなんてしてませんけど?」って心もちだったら大丈夫だったのかもしれない。
何でも金になるものは絶対に取り立てるミラションのスタンド。
エルメェスは掛け金の1000ドル分、「隠していた紙幣」と「肝臓」原作ではさらに「金歯」を奪われてしまいました。
内臓はエグい…。
取り立て人マリリン・マンソンの手の部分がいかにも体内から内臓を取りだしやすそうな形態で怖いです。
このスタンドの元ネタはアメリカのミュージシャンブライアン・ヒュー・ワーナーの活動名を冠したロックバンド『マリリン・マンソン』から。
ボーカルのマリリン・マンソン(ブライアン・ヒュー・ワーナー)は反キリスト教のイメージが強いアーティストで、ライブでは聖書を破ったりするからキリスト教団体が抗議デモを起こしたこともあるとか。
さらにセカンドアルバムのタイトルは「アンチクライスト・スーパースター」。
ミラションの初登場が神父と一緒だったりことさら十字架を強調してそれをミラションが盗む、なんて演出はマリリンマンソンのキリスト教原理主義に対する反抗心から着想を得たりしているんでしょうか。
だとしたらなかなか興味深い。
色んなところをカット・改変されたミラション戦
エルメェスが奪われたものを取り返すため、さらに賭けを続行させ1000回のキャッチボールに挑むことになった徐倫とF・F。
2人は監房へと戻っていくミラションを追い詰めながらなんとかキャッチボールを継続させていきます。
あいだでちょこちょこ撃ち抜かれたり殴られたり痛い目に遭わされてるミラション…(笑)
取り立て人マリリン・マンソンは直接的な戦闘力は皆無なのでこのあたりはミラションはされるがままです。
しかし、給食運搬用エレベーターに逃げ込んだところでいきなり殴られてるのは原作にはなかったシーン。
なんでここでストーンフリーに殴らせたんだろう(笑)
原作ではなんやかんやごちゃごちゃ喋った後に徐倫が手の甲でバラ手とか裏拳っぽくミラションをビンタするんですけど、それがなんかキャットファイトみたいでいい感じだったんだけどな~。
このエピソードではほかにも色んなところが変更されていました。
ミラションが初めて接触してくるところのシーンも原作では徐倫はしれっと肘打ちされてるんですよね。アニメではカットされてたけど。
あの陰湿さがいいのに~。
尺の問題でしょうか。
ミラションとの勝負の決着も、原作では看守にボールを落とされて一度は負けと判定されるもさらに新たな「1000球キャッチボール」の賭けを提案してミラションに1000球ボールをオラオラ投げつけ力業で勝利するという結末だったんですが…
アニメでは看守が奪っていったボールをストーンフリーの糸で奪い返し、「キャッチボールの相手は指定が無かったから看守とのキャッチボール成立」という理屈で残りの回数はミラションにぶつけて勝利となりました。
確かにアニメ版のほうが説得力があるしわかりやすい。
でも何だかいろいろとあっさりしててちょっと物足りない。
ミラション戦は6部の中では割とシンプルで、スタンドバトルが始まった初期のジョジョ感があって好きなんですが今回はかなりいろんなところをカット&改変されてました。
理解はしやすいんだけどなんか細かいところのジョジョっぽさが希薄なんだよな~。
まあ6部はかなり難解なバトルが多いのでこの先もそういう感じで省略、改変が目立ってくるのかもしれません。
PRIVILEGE CARD
名前通称:ミラション♀
囚人番号FE-26789
房番号325
刑期5年
罪状せっ盗・武装強盗
性格うそつき・盗癖・バクチ好き
スタンド名『取り立て人マリリン・マンソン』
ジョジョの奇妙な冒険ストーンオーシャン4巻
スタンド名…取り立て人 マリリン・マンソン
本体…ミラション
破壊力ーE スピードーA 射程距離ーA 持続力ーA 精密動作性ーA 成長性ーC
能力…相手の心の弱点を見つけたら、とにかく何が何でもカネ目のものを取り立てる。取り立てられる人間は、心に負い目があるため、反撃する力が弱いのであろう。そこをマリリン・マンソンは取り立てる。マリリン・マンソンに取り立てられたら、隠し事はできない。
ジョジョの奇妙な冒険ストーンオーシャン5巻
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