ジョージと阿紫花が出て行ったあと、子供たちのいる部屋に侵入してきたオートマータたち。
悲鳴を聞いた鳴海が子どもたちのもとへと駆け付けます。
第23幕 悪魔再び
子どもたちを助ける鳴海
間一髪のところで助けに入った鳴海は、怒りの形相で子どもたちを怖がらせてしまわないよう仮面をつけてオートマータたちと戦います。
次々とオートマータを破壊していく鳴海。
子どもを守るために戦う鳴海はとにかく強い。
このシーンは漫画のほうでは1コマずつ攻撃の形を見せるような描写だったのでアニメも静止画になってしまうかもと思ったけどしっかり動きがついていました。
これはどっちの演出もかっこいいですね。
漫画のほうの見せ方も緊迫感があっていい感じだしスピード感のあるアニメの描写も流れがあって良かったです。
最後の一撃のポーズはなんかちょっと変な感じだったけど。
こういうキメの場面で原作のポーズを忠実に再現してはいけないんだろーか…。
微妙に違うんだよな~ってキメポーズをこれまで色んなところでちょいちょい見かけました。
阿紫花VSパンタローネ
一方施設の外では阿紫花が因縁の相手、パンタローネに勝負を挑んでいました。
鳴海の戦闘シーンもそうだったけど、今回けっこう作画がいいですね。
指とか細かく動いてるし人形操作の動きもダイナミック。
阿紫花の表情もかっこいい。
「操り人形が踊っているかのようだ…なかなかやるな!」
ってパンタローネのセリフがあったけどまさにそれ。
懸糸傀儡のなかでもかなり高性能で最高クラスの機動力を持つグリモルディの魅力が表現されてるバトルシーンだと思います。
阿紫花もグリモルディもいい感じに動いてました。
決死の攻撃で放った長ドスを投げ返されてしまう「返すぞ、受け取れ」のシーンも非常に迫力があってよかったです。
うっ…痛い…。
長ドスが腹に刺さった阿紫花を演じる櫻井さんの演技、めっちゃ苦しそうで痛そうですごかった(語彙力)
ここからさらに横に体を引いて串刺し状態から逃れるっていくらアニメでももうほんとに痛そうでやばいです。
しかしここから阿紫花はオートマータの性質と自分の中に流れるアクアウイタエを利用して一気に形勢逆転。
「アンタが…いけねえんですぜ!!あたしに…『どけ』なんて言うからよ…」
サハラでジョージの血を飲んだことでアクアウイタエが溶け込んでいる阿紫花の血液はオートマータにとっては猛毒。
その血がついた長ドスでパンタローネの腕を切り裂きました。
すさまじい阿紫花の執念。かっこいい。
「どういうことですかい…まさか…わざと…」
それでもまだ動けるパンタローネに対して阿紫花は打つ手無くいよいよ覚悟を決めますが…
パンタローネは阿紫花への攻撃を咄嗟に逸らしました。
女を笑わせる方法がどうしても気になってまんまと阿紫花の攻撃を食らってしまい、さらにエレオノールの言葉がよぎって最後の一発を外すパンタローネ。
彼もだんだん憎めない奴になってきました。
ジョージの最期
「私は、拍手と共に言われたんだ!!ピアノを──『また弾いてね』って!!…私に!!こんな、こんな私にだぞ!!」
同じころ、ジョージは全身ロボットタイプのしろがね-O、カール・シュナージーとの戦闘状態にありました。
肉体に補助的メカニズムを入れただけの旧タイプのジョージと、頭部メモリに人間の人格を転送しているシュナージーとの力の差は歴然。
それでも諦めずにシュナージーに挑むジョージは、合理的な生き方を否定することで人間らしさを取り戻しているかのよう。
いくら強くても合理的でもお前は子どもたちにこんな言葉をかけたもらったことは無いだろう!という感じのジョージのマウントがすごく好きです。
これまで見せたことのないニコニコの笑顔。子どもたちに言われたことがよっぽど嬉しかったんだなぁ。
何度も何度も「弾いてねって言われたんだ!」って誇らしげに言ってるのが泣ける…。
すごく印象的なシーンでした。
そして限界を超えた力でシュナージーを撃破するも相打ちとなり倒れるジョージ…。
そこにやってきたのはパンタローネとの戦いを終えた阿紫花でした。
原作では法安さんっていうサーカスの道具方のおじいちゃんがこの役目だったんだけど…
なるほど…法安さんの代わりに阿紫花が来てくれるんですね。
この改変はなかなかいいかも。
「やはり…私には…合わないみたいだ…」
煙草を直接返せたのもよかった。
原作では最後ジョージは阿紫花と会ってないので法安さんに煙草を預けるんですよね。
まあ、ジョージの最期を通信で知ったあと直接会わずにその場から去ろうとするっていう原作の展開もそのドライさがまた阿紫花っぽいと言えばぽいんですが…
これまで一緒の出番が多かった二人なのでこういう演出は熱いです。
「さあ、次は…あの子達に何を弾いてやろう…」
ついに結晶化が始まってしまったジョージ。
最期まで子ども達との約束に思いを馳せながら力尽きました。
原作を読んで泣いたシーン。
ジョージというキャラクターがだんだんわかってきて、阿紫花とのコンビも面白くなってきたところだったのでショックでした。
「アンタのそんな悔しそうなツラ、初めて見やしたぜ…」
ジョージの最期を看取って膝から座り込む阿紫花。
原作での法安さんとのやり取りも温かい雰囲気でよかったけど阿紫花が渋い顔で見送るというのもグッとくるものがありました。
う~ん、最期が感動的なだけに余計にアニメでももう少し出番があればなぁと思わずにいられない。
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