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【からくりサーカス】第10話…フランシーヌの最期と柔らかい石の誕生

からくりサーカス第10話白金

© 藤田和日郎・小学館 / ツインエンジン

フランシーヌを連れてプラハを出た白金を追いかけ、9年間各地をさまよった白銀。

フランス、キュベロンの地でようやくその存在を探し当てるも、そこにフランシーヌの姿はなく、金は以前の金ではなくなっていました。

【からくりサーカス】第9話…聖ヴィート大聖堂で愛を誓う白銀とフランシーヌ



第10幕フランシーヌ

白金・フランシーヌとの再会

からくりサーカス第10話高笑いをする白金

© 藤田和日郎・小学館 / ツインエンジン

「うぇへへへ へへへ…」

怒りを露にする白銀を見て薄ら笑いを浮かべる白金。

まともではなくなったこれ以降の金の演技は絶妙な不気味さで、さすがベテラン古川さんといった感じでした。

プラハ時代の若い金の声はちょっと馴染めそうになかったけど、きっとここからが古川さんをキャスティングした真骨頂ですね。

 

一方、9年ぶりに再会できたフランシーヌは病気のため村人たちによって隔離されていて、立っているのもやっとの状態。

また一緒に暮らそうという銀の言葉に頷くことなく、フランシーヌは死を選びます。

からくりサーカス第10話炎の中で笑うフランシーヌ

© 藤田和日郎・小学館 / ツインエンジン

「ありがとう、愛してくれて。」

怒涛の「ありがとう」はもうちょっとゆっくり間を使って見せて欲しかったなと思いつつ、原作の記憶補正もあってやっぱり泣かされてしまう悲しいシーン…。

BGMも卑怯すぎました。

聞こえなかった最期の言葉は原作中でも明かされていないので想像するしかないですね。

ちなみに、アニメでは描写されていませんでしたが、小屋に火をつけたのは村人ではなくフランシーヌ本人。

からくりサーカス16巻フランシーヌの死を思い返す白銀

© 藤田和日郎・小学館 

自ら命を絶つという、本当に辛いエピソードです。

どこから火種を調達したのか、長かった髪をどうやって切ったのかについては触れてはいけません。



柔らかい石

このとき、フランシーヌの病気を治そうと銀と金が作り出したのが、万能薬アクア・ウイタエを生成する『柔らかい石』。

からくりサーカス第10話柔らかい石

© 藤田和日郎・小学館 / ツインエンジン

これはいわゆる『賢者の石』で、錬金術の集大成とも言える代物です。

柔らかい石と生命の水
・柔らかい石は空気に触れると2週間で蒸発してしまう。
・大人では拒絶反応が起こるため、子供の体内に入れて保存しなければならない。
・柔らかい石と水が反応して作られるのが生命の水(アクア・ウイタエ)。
・生命の水はあらゆるものを溶かす溶解液でもあり、溶かしたものをその液中に保存する。
・人間が溶けた場合は解けた者の心や記憶を保存し、それを飲んだ者を支配する。
・ただし、その記憶は飲んだ者に完全に引き継がれるわけではない。
・オートマータが経口摂取以外で生命の水を注入されると、ゾナハ病の病原体からできている擬似体液が中和されて機能停止に陥る。

しかしせっかくの研究成果を持って駆けつけるもフランシーヌの救出には間に合わなかった銀と金。

失意の中、二人はここで袂を分かちました。

からくりサーカス第10話白銀と白金

© 藤田和日郎・小学館 / ツインエンジン

フランシーヌ人形

そして23年後、白金の手によってアクア・ウイタエを血液代わりにしたフランシーヌそっくりの自動人形が完成。

からくりサーカス第10話フランシーヌ人形

© 藤田和日郎・小学館 / ツインエンジン

そっくりとは言っても表情が動かないので、感情がよく顔に出ていたフランシーヌとはあまり似ているようには感じません。

金はフランシーヌ人形を笑わせるため、そして23年前の悲劇の復讐のために村にゾナハ病をばら撒き、非道の限りを尽くします。

どう見てもそんなので笑えないだろ、と思うんですが…

金は村人が火をつけたせいでフランシーヌが死んだと思い込んでいるので、復讐を果たすことでフランシーヌ人形が笑ってくれると信じていたようです。

そんなわけない。

からくりサーカス第10話白金とフランシーヌ人形

© 藤田和日郎・小学館 / ツインエンジン

「さよなら、フランシーヌと違う者…さようなら。」

笑わない人形の存在で本物との違いをより強く意識させられることになった金は失望し、ついには道化の人形たちとともにフランシーヌ人形を置き去りにして村を離れました。

身勝手で迷惑な話ですね。

フランシーヌ人形については今後もいろいろなエピソードが語られると思いますが、ほんとに不憫な子です…。



しろがねになった村人たち

白金とオートマータたちがばら撒いたゾナハ病に感染したルシールたちは彼らが去った後も死ねない苦しみを味わい続けますが、6年後に村を訪れた白銀のアクア・ウイタエによってその命を救われます。

命を救ったとはいえ、その後のことを考えると銀のしたこともなかなかの外道。

からくりサーカス第10話人形を操るルシール

© 藤田和日郎・小学館 / ツインエンジン

だけど金と違うところはちゃんと良心の呵責があるというところですね。

こうして、井戸に飛び込みその身をアクア・ウイタエに溶かした白金の記憶に支配された村人たちが『しろがね』の始まりです。

パンタローネの襲来

置き去りにされたフランシーヌ人形が、同じく動かなくなって捨て置かれた人形たちに擬似体液を与えて意思を持たせたのが『最古の四人(レ・キャトル・ピオネール)

そのうちの一人パンタローネが、アクア・ウイタエの泉の水を飲んで笑わないフランシーヌ人形の心を理解しようと鳴海たちのいる場所にやってきます。

からくりサーカス第10話パンタローネと梁剣峰

© 藤田和日郎・小学館 / ツインエンジン

ゾナハ病でもう先が長くないと悟る梁剣峰(リャン チャンフォン)はパンタローネにアクア・ウイタエを飲ませないため、そして一族の犯した罪にけりをつけるために仕掛けてあった大量の爆薬で自身もろとも泉周辺を爆破し、パンタローネを撃退。

「本物」の人生を生きたとして悔いを残すことなく死んでいった師匠の姿に、鳴海は銀の記憶の中で見たフランシーヌの最期を重ねます。

 

この場面、原作でのパンタローネは単身ではなく、チャイナ・ホーなど他のオートマータを連れて来ており、それらとの戦いが師匠の見せ場になるはずなんですが…

まあ、当然カットですよね。

かっこいいシーンなのでアニメでも見てみたかったです。

あとは「死に方くらい選ばせろい」と言ってニカッと笑う師匠も、私の中では印象的な一コマでした。

 

かなりいろんな情報が詰め込まれた第10話。

猛ダッシュで駆け抜けている感はありますが、まとまっていると言えばまとまっている…んでしょうね、多分。

次はいよいよ真夜中のサーカスにたどり着きそうです。

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