「この看守…今度はあたしに…今…仲間の看守にしたのと同じ事を…する気か…だがしょせんあたしの『ストーン・フリー』の敵ではない」
スタンド『サバイバー』の影響によって些細な衝突で争っていた看守のひとりがターゲットを徐倫に変更し襲い掛かってきました。
看守と同じくサバイバーの影響下にある徐倫は闘志を燃やし看守を迎え撃ちます。
エピソード16 看守ウエストウッドの秘密
徐倫VSヴィヴァーノ・ウエストウッド
激しくやりあう徐倫と看守ヴィヴァーノ・ウエストウッド。
お互いに『サバイバー』の能力で闘争心を煽られているため、このバトルはとにかく何でもあり。
徐倫は容赦なく殴られてるし逆に相手のことも引くほどボコボコにしてるっていうものすごい戦いです。
肉がえぐれたり首が飛びそうになったり…
徐倫が寝技をかけられてるところもとても緊迫感がありました。
ストーン・フリーの糸で鼓膜破るのとか爪剥がして生皮剝いでいくのとかあまりにも痛そうでエグい。
ウエストウッドの迫真の叫びもすごかったですね。
ヴィヴァーノ・ウエストウッド役を演じる間宮康弘さんは役に入りすぎて爪を剥がされるシーンではマイク前で意識が飛びそうになっていたんだとか。
確かにこのシーンは徐倫もウエストウッドも余裕が無くて無我夢中な状況。
お互いにめちゃくちゃ必死なのが伝わってきます。
徐倫が全く女の子扱いされてないところが『ジョジョ』って感じでそれがいいところでもある。
ウエストウッドは初めに同僚の看守と話していた時はもっとナヨナヨした喋り方だったのにバトルになると全然雰囲気が違っているのが面白いですね。
それにしてもなんてやかましい回なんだ。ひたすら絶叫してる…。
ヴィヴァーノ・ウエストウッドのスタンド『プラネット・ウェイブス』
──宇宙には無数の岩石や塵がただよっている 地球の引力に引かれ落下するものも数多い そのほとんどは大気中で燃え尽きてしまうが岩石自体が最適な突入角度と速度を守る事ができたなら…──
寝技で腕を固められ身動きが取れない状態の徐倫のもとに落ちてきたのはなんと隕石。
看守ウエストウッドのスタンド『プラネット・ウェイブス』は落下する隕石を自分自身の体に引きつけるというとんでもない能力を持っています。
宇宙規模のスタンド能力!
この隕石が命中するのは徐倫だけでウエストウッドの体には絶対に当たらずに直前で燃え尽きるという安全設計です。
強すぎん…?
しかもこのスタンド、精密動作性『E』のくせにめちゃくちゃ正確に徐倫を狙ってくる。
ウエストウッド本人はまだスタンド使いになって間もなく、能力についてはよくわかっていない様子も見受けられましたが、これが完全に理解したうえで使いこなされていたらもっと危なかったかも。
ヴィヴァーノ・ウエストウッドの名前はイギリスのファッションブランド『Vivienne Westwood(ヴィヴィアン・ウエストウッド)』が由来です。
ヴィヴィアンのブランドロゴといえば”天体”をイメージさせる土星のような宝珠と衛星がモチーフ。
隕石を降らせる『プラネット・ウェイブス』のスタンド能力とぴったりですね。
そしてスタンド『プラネット・ウェイブス』はアメリカのミュージシャンボブ・ディランのアルバム『Planet Waves(プラネット・ウェイヴズ)』が元ネタです。
ちなみに…
実はウエストウッドのスタンドには初め別の名前がついていました。
『アース・ウインド・アンド・ファイヤー』
これは4部に出てくる宇宙人ミキタカの能力の名前だったはずなんですが…
どうやら作者のミスでウエストウッドにも使ってしまった模様。
単行本内に掲載されているスタンドの能力情報の欄には普通に『プラネット・ウェイブス』という名前で載っていたりもするので非常に混乱させられます。
ジョジョにおける『不滅の詩』
「ひとりの囚人は壁を見ていた…もうひとりの囚人は鉄格子からのぞく星を見ていた あたしはどっちだ?」
「もちろんあたしは星を見るわ…父さんに会うまで…星の光をみていたい」
徐倫が口にしたこのセリフはフレデリック・ラングブリッジの書いた『不滅の詩』がもとになっていると思われます。
フレデリック・ラングブリッジ『不滅の詩』
実はこの一文はジョジョの奇妙な冒険コミックス1巻の扉絵にも書かれていました。
ジョースター家の物語の始まりに書かれた詩が、物語が終わる6部にも登場するなんてめちゃくちゃグッとくる!
ジョナサンと違って徐倫は本当に囚人だしそれもまたアツいポイントです。
原作では「父に会うまで星の光をみていたい」だったセリフがアニメでは「父さんに会うまで」になってたところもいいですね。
アニメの徐倫はこれまでにも「父さん」という言葉をよく使っていて、承太郎との距離がしっかり縮まっている感じがします。
総監督の鈴木さんが、6部は徐倫と承太郎の親子感を押し出していく的なことを言っていたのでこういうところもそのポイントなのかも。
※フレデリック・ラングブリッジについては詳しい情報が少ないのですがレファレンス共同データベースに『フレデリック・ラングブリッジの「不滅の詩」の日本語訳の全文と、著者についての経歴等が知りたい』というレファレンス事例がありました。(作成日2011年5月)
その中に不滅の詩がD・カーネギーの名言集に引用されているという記載があったので確認してみたところ…
発見!
これだけではなく、ほかにも「北風が勇者ヴァイキングを作った」や「luckとpluckの剣」のもとになった名言もありました。
不滅の詩について詳しく知りたい方はレファレンス共同データベースを見てみてください。
→フレデリック・ラングブリッジの「不滅の詩」の日本語訳の全文と、著者について経歴等が知りたい。|レファレンス協同データベース
ウエストウッド戦決着
「『隕石』は燃えつきる…絶対にあんたには命中しない…ただし『隕石』だけは…ね…」
不滅の詩を頭に浮かべ気合を入れ直した徐倫は自身に向かって落ちてきた隕石をレンガ入りのブーツで防御し、さらに勢いそのままにブーツをウエストウッドにぶつけます。
あの大きさで降ってくる隕石をレンガ入りのブーツなんかでどうにかできるのか?という疑問はひとまず置いといて。
たとえ隕石は燃えつきても隕石がぶつかったレンガ入りのブーツはそのままウエストウッドに向かって飛んでいくという天才的な作戦です。
これは相当腹が据わっていないとできない。
「決着ゥゥ──ッ!」
最後に畳みかけるようにヘッドバットをお見舞いして徐倫とウエストウッドの戦いは決着。
殴られたり蹴られたり、隕石までぶつけられて本当にタフな戦いでした。
ここまでで一番テンションの高いバトルでしたね。
「決着ゥゥ──ッ!」のセリフが思っていた以上に気合入っててビックリしました。
このセリフの唐突なメタっぽさがまたバトルの過酷さを物語っている気がします。
それくらい没入して必死に戦ってたってことなんだろうなぁ。
さてそろそろF・Fとアナスイも到着するころ。ふたりとも早く来てくれ!
STAFF
名前通称:ヴィヴァーノ・ウエストウッド(28)♂
略歴グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所に勤務して3年。その前はマイアミの税関勤務。ほんの数時間前か、もしくは1日前にスタンド使いとなったと思われる。
スタンド名『プラネット・ウェイブス』
ジョジョの奇妙な冒険ストーンオーシャン7巻
スタンド名…プラネット・ウェイブス
本体…ヴィヴァーノ・ウエストウッド
破壊力ーA スピードーB 射程距離ーA 持続力ーA 精密動作性ーE 成長性ーE
能力…地球に突入してくる隕石を自分のいる位置に落下させる。隕石自体は自分の目の前で燃え尽きてなくなるので自分は安全。その途中にいる相手を攻撃する。
ジョジョの奇妙な冒険ストーンオーシャン8巻
コメント