こんにちは。キーアです。
「ゴッドイーター3」Ver2.40の追加エピソード《過去との邂逅 ニール編》をプレイしてみた感想の続きです。
※ネタバレ注意です。
過去との邂逅 ニール編 その2
未来の選択
「おい、すぐに出られるか?緊急のミッションだ」
ニールからの突然のお誘いは、『アラガミの大群からのフェンリル本部の防衛』のミッションでした。
灰域濃度も上昇の傾向を見せているとのことで、すぐに対応ができるのは、潜行灰域濃度レベルが高い主人公とニールだけ。
ついこの前まで敵対していたグレイプニルの連中を守るためのミッション…。
特にニールは、親愛なるヴェルナーを殺した相手を守らなければいけないということで心中お察しですが、「見捨てるのも気分が悪い」と大人な発言。
「ごめんなさい…ニールさんをアサインするべきか迷ったのですが…」
エイミーは申し訳なさそうにそう言ってますけど、それはつまりこのアラガミの群れにキーアを一人で送り込もうか迷っていたということですか。勘弁してくれ。
「気にしなくていい。確かに、納得できない気持ちはあるが…でもな」
「何かを恨んで、恨まれて…その結果、また誰かが死ぬ…。その繰り返しは、もういい加減うんざりだからな!この手で守れるものは、全て守り抜く!」
か、かっこいい…!
最初の頃の荒んだ雰囲気はどこへやら。時間はかかりましたが、ニールなりに答えを見つけることができたんですね。
「…お前と肩を並べて戦っていると、不思議とヴェルナーを思い出すよ。人に希望を見せる存在…通じるものがあるのかもしれないな」
お前いつもヴェルナーの事ばかり考えてるんだから、主人公が特別どうこうって訳じゃないんじゃないかな…。
そんな会話をしながら、次々現れる小型アラガミとバルバルスを討伐し、ミッション完了。
「怪我はないか?…ふっ、聞くまでもなかったな」
…半分も残っていないHPを見てその台詞とは嫌な奴だな…。ちょっと苦戦したよ、悪かったな。
「今ごろあそこで、グレイプニルの連中が胸を撫で下ろしているのを考えると、腹が立つがな…」
笑いながらそう文句を垂れるニールの言葉は、以前までとは違い冗談めいて聞こえます。
「奴らに守られている人たちも、数多くいる。それを忘れるべきじゃない…。生き残っている朱の女王のみんながどう思うかは…分からないけどな」
ここまで気持ちの整理ができているのなら、もうコアエンゲージも解放されていいような気がするんですが…実はニールには、もう一つ大きな悩みがありました。
それは、少しずつ再集結を始めている朱の女王の組織に戻るか否か。
今までのニールであれば、即決だったでしょう。
しかし互いを理解し合えた今では、主人公たちハウンドの目指す夢にも希望を感じ、協力したい気持ちもあるみたいです。
「自分の気持ちか…思えばずっと、俺は誰かの思想に依存していた…」
「俺自身の夢…俺が本当にやりたいこと、か…」
自分が思い描く夢が何なのかを確かめるため、ニールは感応領域の最深部へと向かいます。
夢を繋ぐ未来へ
最深部で映し出されたのは、バランに居た時の仲間との記憶や、ヴェルナーと過ごした日々の記憶。
実の兄弟との記憶の風景が1つもないのには驚きを隠せません。
「ニール、いつかこの戦いが終わった時、君は何を目指すのだ?」
昔、ヴェルナーに将来について聞かれていたニール。当時は「ただ家族と一緒にいられれば十分」だと答えていました。
どんな小さな願いも奪われ続けたニールは、いつしか何かを望むことが怖くなっていました。
「今ここに無いものを望み、手に入れようとすることを恐れてはいけない。失うことを怖れ、自分の心を殺してはならない。君にも、未来の可能性に手を伸ばしてほしいのだ」
ヴェルナーは、自分に依存しきっているニールの心を見抜いていたのでしょうね。
いつか道に迷ってしまった時、自分の意思で先に進めるようになってほしいと、そう願うヴェルナーはまるで本当の父親のよう。
「ははは…ヴェルナーは、俺にこんな言葉をかけてくれていたのか…」
…ルルの記憶の時もそうでしたけど、こいつらなんでそんな大事な話を覚えてないんだ…!
なんなの?バランに所属した人間は記憶力が低下する呪いでもあるの?
そうこうしていると、アヌビスの姿をした巨大な記憶の結節が現れ、襲い掛かってきました。
アヌビスといえば、初めてニールが仲間に加わったエピソード≪もう一人の鬼神≫でも灰嵐種アラガミとなって我々の前に立ちはだかってきましたね…。
「俺に、夢を見る勇気をくれたみんなのためにも、こいつと、ヴェルナーが背中を押してくれた未来へ…俺は、俺自身の意志で進むんだ!」
つい最近まで普通のエンゲージすらできなかったコミュ障のニールが、ついにコアエンゲージを発現させました。
コアエンゲージ『朱き後継者』は全神機パーツの【神】属性が2段階上がり、リンクエイド使用時にHPの消費なく仲間のHPを全回復させることができ、発動時フルバースト化という効果。
書いていることは凄そうなんですが、通常エンゲージの『朱い誓約』と比べると、神属性強化効果が1段階上がっただけ…。
…ま、まぁ、通常種アヌビス相手には効果的だよね、うん…。
エンゲージ発動している当の2人だけで戦ってるからリンクエイドの効果も使えないけど…。いや、なんとか撃破できたのも、きっとコアエンゲージのお陰です。きっとそう。
「…ヴェルナー、ありがとう。俺は…あなたが導いてくれた未来へ進みます」
過去の自分と決別し、自分だけの夢を見つけたニール。
朱の女王に戻るのではなく、これからもハウンドと共に戦ってくれるらしいです。
「俺は…あいつらが今度こそ安心して暮らせる居場所を作ってやりたいんだ」
「お前たちと一緒なら、その願いもきっと叶えることが出来ると思っている」
それ、ハウンドが掲げる夢に乗っかってるだけじゃない…?
…まぁ、それはさておき。ヴェルナーという指導者を失い、進む道を見失った朱の女王の仲間たちを守るための夢。
過去と決別したとは言っても、やはりニールにとって朱の女王は特別なんですね。
「居場所のない奴らをその理想郷に導けるようになりたい。かつて、ヴェルナーがそうしてくれたように…誰かに希望を見せられる存在を目指したいんだ」
なるほど、ヴェルナーの様になりたい、っていうのがニールの描く夢なんですね。
“朱き後継者”…見た目で言えば緑色まっしぐらですけども、そのコアエンゲージの名の通り、いつしかニールもヴェルナーの様に、その優しい意志で誰かを導く男へと成長していってほしいものです。
「お前たちの夢に、俺の願いも乗せてもらいたい。…受け入れてくれるか?」
エンゲージの事だったり、家族やヴェルナー、グレイプニルへの心情だったり…“人と人との繋がり”がニールのストーリーの核だったと思います。
抱く夢もまた繋がっていき、互いの絆は強くなっていくのでしょうね。
「お前はもう、俺にとって大切な家族だ。この先も…必ずお前を守ってみせる」
あ、出た。恒例のプロポーズタイム。ここ最近で一番キリっとした決め顔。
「お前と出会えて…本当に良かった」
大人顔負けの素敵な台詞を口にした後、照れくさそうに手で顔を隠す姿は、やっぱりまだ15歳の少年。
かつての自分と同じ様な迷い子を導ける存在に、いつかなれるといいですね。
以上でニール編の終了です。
本編ではほとんど描かれてなかった、朱の女王時代の、ヴェルナーとの話が大半だった訳ですが、≪もう一人の鬼神≫と合わせてボリュームもあったので、割と良かったように思います。
ヴェルナーが最後、ニールを連れて行かなかったのは「リーダーとして部下を守るため」というよりも、ニールの事を本当の家族の様に想っていたからなのかな…。
自分に依存してしまっているニールを解放し、自由に生きてほしかったから…とか思ったり。想像ですが。
残念だったのは、ニールのエンゲージ不能の理由について何も触れないどころか、さらに謎を深めてしまった事。
≪もう一人の鬼神≫のエピソードで、アインが「朱の女王の仲間たちを失ったショックでエンゲージ反応が消えたのかもしれない」みたいな事言ってたんですが、どうやら子供の頃から使えなかったみたいですし…。
結局なんでニールはエンゲージが出来なかったんだ…?家族との繋がりを誰よりも大切にしていたはずなのに…無理矢理引き離されたから使えなくなったのでしょうか…?
バラン時代の仲間たちとのエピソードももう少し中身が欲しかったですね…。ニールとの会話も無かったし、少し残念です。
そんな感じで、次はキース編を頑張ります!
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