© 1993, 2018 SQUARE ENIX CO., LTD.
ロードオブヴァーミリオン4(以下LoV4)の創魔ユニット考察、第14回は第2弾創魔【安倍晴明】(あべのせいめい)を見ていきます。
言わずと知れた平安時代の天才陰陽師【安倍晴明】。「竹取物語」に登場する右大臣安倍御主人の子孫です。
亡くなった11世紀早々に【安倍晴明】は神秘化され、歴史上の物語に数多く登場しています。
余談ですが、三重県志摩地方の海女さんが身に付ける魔除け「セーマンドーマン(ドーマンセーマン)」は、それぞれ【安倍晴明】と、ライバルである【蘆屋道満】が語源だそう。
LoVの【安倍晴明】は女性として登場。
稀代の天才として名を馳せ、強力な式神を多く従えていた彼女が何より欲したもの、それは「死者蘇生の法」。
禁忌中の禁忌とされたその外法で、死んだ兄・安倍高丸を生き返らせようと、必死に追い求めていました。
苦難の末、東獄大帝・【太山府君】より授かった「死者蘇生の法」を使いこなすことができずにいた【安倍晴明】は、【蘆屋道満】の師である【役小角】に地獄のような修行をつけてもらいます。
しかし、辛い修行を乗り越えたとき、【役小角】から「過去を忘れ、死者蘇生の法は諦めろ」と言い放たれてしまいます。
なぜなら兄の魂と体は、悪鬼羅刹を束ね悪逆の限りを尽くすと言われる屍鬼【悪路王】として現世に縛り付けられているからでした。
魂が現世にある以上、死者を蘇生することはできません。一瞬にして絶望の淵に追いやられた彼女は、失意の中彷徨ううちに足を滑らせ滝壺へと落下。
死は免れたものの、【小野篁】の力によって一時的に地獄へと招かれ、【閻魔大王】から「異界に渡った後消息を絶った【九尾の狐】を助けて欲しい」とお願いをされます。
異界「レムギア」では、こちらの世界では出来ないことも出来るかもしれない、という言葉に縋るしかなかった【安倍晴明】はこれを承諾し、LoVの世界へと渡ります。
時は流れ、LoV4となって現代、魔物化した人間たちを抑えるべく戦っていた【役小角】のもとへ帰還した【安倍晴明】は、既に吹っ切れ晴れ晴れとしており、外法を捨てて正しき陰陽師となることにしたようです。
姉弟子となった【蘆屋道満】は私的な事情で文句を垂れますが、とりあえず一旦ハッピーエンド、と言っていいのかな?
3人の陰陽師たちはこれからどうなるのでしょうか。次回作にご期待ください。
CVは石川綾乃さん。メゾソプラノの綺麗な声で勇ましく「急急如律令!」「出でませい!天一貴人!」と唱えるのがめちゃくちゃカッコいいです。
イラストレーターは、LoV3時代にも【安倍晴明】と【蘆屋道満】を担当されていました、ひと和さんです。カッコいい女性キャラの美麗なイラストが印象強く、どの使い魔も素敵に描いてくれてます。
安倍晴明の基本性能
60コスト マジシャン
召喚アビリティ:なし
攻撃力100 防御力80 精神力90
武装アビリティ:なし
攻撃力140 防御力120 精神力110
血晶武装アビリティ:天地五行の理 (PSY↑)
自身の攻撃に、「一定時間『心蝕』状態にする効果」を付与する。
攻撃力170 防御力150 精神力160
アーツ:真・天地封神令(30マナ)
[フィールド]範囲内にいる敵ユニット全ての精神力と、移動速度を下げる。
毎度の通り「移動速度ダウンのフィールドアーツ」を引っさげて登場。
今回の【安倍晴明】のアーツは移動速度ダウンに加えて追加で精神力を20下げます。
また、最近珍しく「血晶武装していなくても使えるアーツ」です。状況に応じて、先にアーツを使用して味方をサポートするのもいいと思います。
精神力と移動速度を下げるマジシャンといえば【イザナミ】がいますが、組み合わせるには重過ぎるので止めておいた方が無難です。
血晶武装時のステータスは低めで60コストとは思えない攻撃力と防御力ですが、攻撃対象を『心蝕』状態にする強力なアビリティを持っています。
勿論、シューター・スプレッドともにアビリティ対応です。
「天地五行の理」の『心蝕』は精神攻撃力5、ダメージ係数0.01の精神力ダメージが5回発動します。
精神力の差が10であれば6ダメージ×5回。精神力の差が50であれば10ダメージ×5回になります。分かりやすく言えば、【太乙真人】と同じ威力です。
【安倍晴明】自身の精神力が高く、アーツの精神力ダウンで『心蝕』を後押しし、移動速度ダウンで低い防御力を補えるという、単体である程度完成されているデザインのユニット。
過去作同様強力なデバフが印象強い【安倍晴明】ですが、EXアビリティによって自ユニットの強化も可能になります。
種族別の性能
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人獣
EXアビリティ:天地木行
自身の持つアーツ「真・天地封神令」の範囲内で敵ユニットが死滅したとき、アーツ効果に「範囲内にいる自ユニットの防御力が上がる効果」を、一定時間追加する。
防御力を30上げる効果を20秒間発動します。
効果値が高く、強力なアビリティですね。
自身の低い防御力を補えるため、より安定して戦場をサポートすることが可能。
主力同士のぶつかり合いになるときは、事前に強力なシューター攻撃で敵根元を撃破して効果を発動させておきましょう。
人獣には精神力関係の使い魔がほぼ居ないので、アーツ以外の性能はあまり相性がよくありません。他種族に出張して使うのが基本になるかもしれませんね。
人獣デッキで使うのであれば、高火力の代わりに防御力と精神力が低い【ソエル】【エルズバーン】なんかが候補に挙がるかと。
神族
EXアビリティ:天地金行
自身の持つアーツ「真・天地封神令」の範囲内で敵ユニットが死滅したとき、アーツ効果に「範囲内にいる自ユニットのHPが徐々に回復する効果」を、一定時間追加する。
1秒間に5回復のリジェネをアーツに追加します。
すぐに大きな効果は得られませんが、戦闘から離れた後も恩恵を受けられるので、石割り中でも活躍できる良い効果だと思います。
神族は精神攻撃系のユニットも豊富で、耐久力が高いユニットも多いので結構相性が良いです。特に【オオクニヌシ】と組ませると強そう。敵の精神力を下げ、火力も防御も底上げしましょう。
10コストユニットの【デンスケ】のアーツも合わせると非常に強力になりますが、デッキが少々重たくなってしまうのでマナ運用は計画的に。
魔種
EXアビリティ:天地火行
自身の持つアーツ「真・天地封神令」の範囲内で敵ユニットが死滅したとき、アーツ効果に「範囲内にいる自ユニットの攻撃力が上がる効果」を、一定時間追加する。
攻撃力を20上げる効果を20秒間発動します。
優秀なサポートですが、デッキのメインとなる60コストの【安倍晴明】自体の性能を引き出すものではく、どっちつかずの中途半端なユニットになりかねません。
火力目的で採用するなら魔種には他に優秀なマジシャンが多いですし、同じく強力な全体バフ持ちとして【魔術の女神ヴァッハ神】もいるので競争率は高め。
速度・精神ダウンの個性を活かしつつ、準主力ユニットの火力の底上げをするのが採用の目的となると思います。
どうせ使うのであれば、【ビルヒーゲル】や【タイタン】、【ダンタリオン】などと組んで尖ったデッキにするのもいいかもしれませんね。
海種
EXアビリティ:天地水行
自身の持つアーツ「真・天地封神令」の範囲内で敵ユニットが死滅したとき、アーツ効果に「範囲内にいる自ユニットの精神力が上がる効果」を、一定時間追加する。
精神力を10上げる効果を20秒間アーツに追加します。
あまり大きな強化ではなく、【安倍晴明】の『心蝕』ダメージも1(×5回)しか変わりません。EXアビリティだけ見るとかなり微妙、優先度は低いです。
しかし、【安倍晴明】は基本のアビリティ・アーツの性能が優秀で、どの効果も重ね掛かると驚異的な強さを発揮します。
海種はそのサポートができるユニットが多いので、【安倍晴明】を軸とするなら海種を選ぶのも全然有りです。
特に【サーガ】【太乙真人】とはかなり相性が良く安定するので是非お試し下さい。
不死
EXアビリティ:天地土行
自身の持つアーツ「真・天地封神令」の範囲内で敵ユニットが死滅したとき、アーツ効果に「範囲内にいる自ユニットの移動速度が上がる効果」を、一定時間追加する。
速度上昇・速度低下・精神低下が重なり、【安倍晴明】の『心蝕』ダメージもあって逃げる敵ユニットを倒しやすくなります。
不死にはVer4.2現在、精神力を下げる効果と明確に相性の良い使い魔が【コル】ぐらいしかいません。無理に精神系デッキを組むよりは、移動速度のバフ・デバフを上手く活かせるように使うのがいいかもしれません。
【天草四朗時貞】【フォスフォフィライト】と組み合わせて走り回るのは楽しそうです。
ただしステータスでは相手デッキに劣ることが殆どです。
直接のぶつかり合いは避け、確実に撃破を稼いで貢献できるよう上手く立ち回りましょう。
【安倍晴明】の真骨頂は何といってもアーツ。
効果範囲がかなり広いうえに、EXアビリティが一度発動したら効果時間が結構長く、本来のアーツの効果によるデバフもあってなかなか強力なサポーターになり得ます。
『心蝕』ダメージもあって多少のステータス差はひっくり返せるので、臆せず強気で攻めても大丈夫です。
ただし、冒頭でも書きましたがこのアーツは「召喚状態で発動できる広範囲デバフ」ですが、EXアビリティによる強化は、【安倍晴明】が血晶武装していないと追加されないので勘違いのないように注意。
また、自身のステータスは最低クラスなので単独行動は禁物。頼れるお供と集団行動を心掛けましょう。
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