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LoVシリーズの物語を追うストーリー解説【第6章始まりのアヴァリシア】

前回のお話はこちら↓

LoVシリーズの物語を追うストーリー解説【第5章憤怒王国イーラ】
前回のお話はこちら↓ 第5章 憤怒王国イーラ STAGE1 <迷宮の魔女> 「ロードオブヴァーミリオン」画集 黒-魔種・機甲・不死-編より No.130メデューサ 12年間、その王国は封印されてきた…

第6章 始まりの地・アヴァリシア

STAGE1 <国境の守護者>

「ロードオブヴァーミリオン」画集 黒-魔種・機甲・不死-編より No.042ギガス

「ロードオブヴァーミリオン」画集 黒-魔種・機甲・不死-編より

No.042ギガス

ついに故郷アヴァリシアへの道は開かれた…!
戦士の前にいつしか大勢の人間が集まっていた。
ローブをまとい、
フードをかぶった人間たちは戦士の前にひざまずき、
正統なアヴァリシア王に対する忠誠の誓いを口にした。
「自らを『協会』と名乗る者たちだ…
かつて『創世主』の秘密に迫ろうとした
そなたの父を支援していた学者や錬金術師たち…
今はそなたと同じ志のもと、
人間世界を取り戻す『叡智の砦』として
軍団のために情報を集め、影働きをしている…」
その時、ナーデルンの森に
大地を揺るがす足音が響き渡った…
『蹂躙の巨人・ギガス』――
戦いの幕は既に切って落とされていた。
おそらくは12年も前に…

故郷『アヴァリシア』の地へと戻ったニド達の前に、『協会』と名乗る大勢の人間たちが姿を現します。

彼らはかつてアルド二世を支援していた学者や錬金術師の集まりで、正統なアヴァリシア王の帰還に、歓喜の声を挙げました。

丁度その時、結界が消えた『イーラ』へ進軍を開始した【ギガス】率いる軍団がニド達の前に現れ、襲い掛かってきます。

しかし、6つの『アルカナ』と、7つの世界の神魔霊獣を従えたニドのその力に、巨人は成す術無く倒れます。

ニドのその姿を見たドゥクスは語りました。「アルド二世が目指した真の王たる姿、そして『紅蓮の王』の姿とは、今のそなたのようであったのかも知れぬな…」と。



STAGE2 <試練の闘技場>

「ロードオブヴァーミリオン」画集 白-超獣・亜人・神族・海種-編より No.024愛染明王

「ロードオブヴァーミリオン」画集 白-超獣・亜人・神族・海種-編より

No.024愛染明王

歌が聞こえた…
歌は戦士の胸を強く締めつけ、
その魂を深くえぐった…
それは『メランジ砂丘』の廃墟で
セイレーンが唄いし鎮魂歌…
それは戦士が幼い日、母に抱かれて聞いた子守歌…
誰だ? 誰が唄っている?
戦士は荒野をひとり駆けた。
戦士の眼前にそびえるは、
かつて幾多の戦士が武技を競い時には命すら懸けた
『グラーケン闘技場』の朽ちかけた姿…
一柱の異形の神がそこで戦士を待ち受ける。
『深淵より問いかける者・愛染明王』――
戦士は叫ぶ。
神よ! 何故に我が胸の傷を抉る!?

『王都アヴァラン』を目指すニドの耳に、【セイレーン】が歌っていたあの歌が再び、朽ちた闘技場から聴こえてきました。

そこには、深淵より問いかける異形の神、【愛染明王】の姿がありました。

12年前の惨劇の記憶を掘り起こす【愛染明王】は、刃と言葉でニドの『紅蓮の王』としての資格を問います。

――荒れ狂う力に崩れ行く王城。混乱の中、双子の兄妹を抱え叫ぶ王の姿。誰一人生き延びられぬ事を悟った王が、愛する我が子を『アルカナ』の不死の力で救った事。しかしそれは、双子のどちらかを、選ぶしかなかった、残酷な記憶――。

「お前のその『生』は、父と妹、ふたつの『死』と引き換えに得たもの。その『業』が、今のお前の全てではないのか、所詮は12年前の『罪』にせき立てられているだけの存在ではないのか。」

その問いかけをニドは正面から受け止め、あの日の父の涙の色を、妹が兄を助けよと叫んだ事を思い出します。そして、自分が背負うものが「罪」だけでなく、父と妹から渡された「無私の愛」があったことを、頬を流れる涙が教えてくれたのでした。

【愛染明王】は、見事『紅蓮の王』としての「証」を立てたニドの姿を満足そうに見届け、静かに消えてゆきました。

STAGE3 <滅びし都の幻影>

「ロードオブヴァーミリオン」画集 黒-魔種・機甲・不死-編より No.085ファントム

「ロードオブヴァーミリオン」画集 黒-魔種・機甲・不死-編より

No.085ファントム

「ついにここまで来たか…」
ドゥクスの言葉に戦士は黙ってうなずいた。
眼前に横たわるは巨大な石造りの廃都。
『王都アヴァラン』
かつてアヴァリシア王国の中心として栄えた都に、
生命の息吹はもはやない。
『協会』の斥候は、
『絶望の雷王』を名乗る『ロード』の居城は
かつてのアヴァリシア王城であるとの情報をもたらした。
戦士が軍団に進軍を命令しようとしたその時…
石畳を吹き渡る風の中に、
戦士の名を呼ぶ声が聞こえた。
『滅びし都の幻影・ファントム』――
12年前、『大崩壊』で崩壊した
王都の瓦礫に埋もれる死者たちの
怨念が、いま形をなし戦士を出迎えた…

今はもう廃都と化してしまった『王都アヴァラン』を眼前に、戦士たちは決意を新たに『絶望の雷王』のいる王城へと、いざ突撃の鬨を上げようとしたまさにその時、己の名を呼ぶ声にニドは立ち止まりました。

声の主は『大崩壊』で命を落とした、かつての国民たちの怨念。

それは無数の【ファントム】となって「故郷を見捨てた大罪王の息子」を取り囲みます。

亡霊はニドを王とは認めず、『絶望の雷王』の『使い魔』として、ニドを喰らおうと襲い掛かってきました。

しかし、全てを背負う覚悟を決めたニドにもはや迷いは無く、亡霊の怨嗟の声を振り払うと、再び『ロード』の待つ王城へと進軍を開始するのでした。



LAST STAGE <最後の敵>

「ロードオブヴァーミリオン」画集 白-超獣・亜人・神族・海種-編より No.025ゼウス

「ロードオブヴァーミリオン」画集 白-超獣・亜人・神族・海種-編より

No.025ゼウス

「この奥に何が待っていようと動じる事はない…
それは全てそなたが対面する事を
運命づけられたもの…
そなたは世界でただひとり、
この城の正統な主なのだ…」
王城の扉が軋みを上げて開き、
戦士を中へと招き入れた。
城の何処へ行くべきか、迷いは無かった。
向かう先は最奥部の『アルカナの間』。
かつて父アルド2世が、
7つの世界の『アルカナ』を集め『創世主』の力に
触れようとした場所…
始まりの国の始まりの場所。
今そこに最後の敵が待ち受ける。
『絶望の雷王・ゼウス』――
その赤く輝く目はただ禍々しく、
王の子を見下ろしていた…

ニドが幼い頃過ごした広い王城は、今はもうあの頃と全く同じとは言えませんでした。

それでも向かう足取りは迷うことなく、「ある場所」へと歩みを進めます。

『アルカナの間』――。かつて父が、7つの世界の『アルカナ』を集め『創世主』の力に触れようとした場所であり、『大崩壊』を引き起こした、始まりの場所。

そこに、最後の敵【ゼウス】が待ち受けていました。

【ゼウス】はニドを「贄」と呼び、集めた『アルカナ』を全て差し出すように言うと、ドゥクスを指してこう続けます。

「知らずにドゥクスを師と仰いでいたか?そやつは人間ではない。我に忠誠を誓う『協会』の一派が作りし『機甲』の一種。さぁ、ドゥクスよ。『アルカナ』を、その『贄』を我の前に引き渡すのだ」

長年、ずっと一緒にいた師の正体に驚きを隠せずにいたニド。しかし…。

「確かに私は『協会』に作られし『機甲』… 人造生命… されど人造生命とて時を経れば自我を宿し、己が意志を持つ…! 私がこれまでニドを導いたは『協会』の『あの者ら』の命令などではない! 12年前、私を友と呼んだ男との約束のため!ニドよ…! そなたは走狗などではない! 全てはそなたの父、アルド二世との約束のため!!」

ドゥクスは、友との約束のため、友が残した大切なものを護るため、ニドをここまで導いてきたのでした。

「12年前、全ての惨劇を引き起こし、今また世界を喰らわんとする『異次元の魔』を、討つのだ、ニド!」

師の言葉に、ニドは【ゼウス】への攻撃を開始します。

これまで培ってきた力と覚悟をもってしても、『絶望の雷王』は容易な敵ではありませんでした。

苦戦の末に、ニドは【ゼウス】に剣を突き立て、長きに亘った戦いに終止符を打った…。
そう、思った瞬間――。

「クックック… 【ゼウス】ではこれが限界か…」

ロードオブヴァーミリオン」画集 白-超獣・亜人・神族・海種-編より No.001グレンデル

「ロードオブヴァーミリオン」画集 白-超獣・亜人・神族・海種-編より

No.001グレンデル

倒れた【ゼウス】の体から『闇』が噴き出し、やがてそれは、太古に幾多の神々を恐怖させた、竜の血を引く戦士【グレンデル】の姿となったのです。

【グレンデル】を模った『闇』は、全ての真相を語り始めます。

12年前、『アルカナ』の研究を続けていたアルド二世は、次元の狭間より『創世主』の力を狙う『闇』の存在にいち早く気付き、呼び出した『アルカナ』を七つの世界に戻そうとしました。

しかし、『闇』はすぐさま手を打ち、七つの世界の境界を破壊したのです。

父が引き起こしたとされた『大崩壊』、それは本当は『闇』の仕業で、アルド二世はそれを阻止しようとしていたのでした。

思惑通り、七つ全ての『アルカナ』が集まった今、『闇』はニドにその凶悪強大な力を向け、襲い掛かってきます。

対するニドは、【ゼウス】との戦いで満身創痍。

しかし、父の『真の仇』であり、七つの世界の住人全てにとっての『真の敵』を前に、負けるわけにはいきませんでした。

激戦の末、『闇』はニドの力の前に敗れました。

それは決して『アルカナ』の力だけではなく、どんな絶望の底からでも這い上がる強い意志、『人間の力』が、『闇』を退けたのです。

力尽きる前に『闇』は、謎の言葉を残しました。

「良かろう… せいぜいひと時の勝利に酔うがいい… 『我』は『混沌の使者』…! 既に『我ら』の世界からの『門』は開かれ、『種子』はまかれた! 最後に勝利するは『我ら』よ…!」

信念を貫き、とうとう全ての『アルカナ』を手にしたニドは、伝承の通り、真なる王『ロード・オブ・ヴァーミリオン』となりました。

見届け人としてのドゥクスの役目もこれで終わり、長い戦いの旅を終え、新たな世界が始まろうとしている――その時、異変は起こりました。

突然ニドが胸を押さえ苦しみだしたのです。その瞳に邪悪な紅色を灯し、口元には不吉な笑みを浮かべて…。

先ほどの『混沌』の言葉が蘇ります。

「『種子』はまかれた」…。

消え去ったと思った『混沌』は、ニドの中に巣食う『殺戮の悦び』を呼び覚まし、その身を支配しようとしていたのです。

しかしニドは、強いその意志で正気を取り戻すと、再び『混沌』に支配されてしまう前に、世界を守るために『混沌』ごと、自らを封印してしまうのでした…。




以上、無印LoVのメインストーリーです。

封印の眠りに付いたニド(リシア)は、3年の時を経て目覚め、LoV2のストーリーとして新たな敵と戦うことになります。

無印LoVのストーリーでは、『大崩壊』で起こった惨劇とその真相、ニドがアルカナを集めて『紅蓮の王』となるまでのお話となっていましたが、3年後、運命は彼らをどう導くんでしょうか。

つづく…。

※余談※
ボスキャラとして登場した【パワーズ】【スカルドラゴン】【ベルゼバブ】【ラース・ジャイアント】【ニーズヘッグ】【ゼウス】【グレンデル】は、降魔になっていたり名前が変わっていたりしますが、全員LoV2・LoV3で復活登場します。

LoV4でも登場するまで頑張って欲しかった…。

【スカルドラゴン】がカッコいいんですよホントに。

 

そして、ストーリーモードを熱くさせる超カッコいいBGMが入ったオリジナルサウンドトラックが、まだ購入可能です。

FFシリーズで知られるゲームミュージック界の巨匠、植松伸夫さん全曲書き下ろしの珠玉の作品です。

全部めちゃくちゃカッコいいんですが、中でも私のオススメは『バイアル連山の魔神』『廃城ルクサリア』『黒き竜の神殿』『最後の敵』の4曲。

さらに、基本的には一度しか聴く機会がない『ネームエントリー』や、LoVのメインテーマ『LORD of VERMILION』がヴォーカル入りで収録されていたりと、ファン必聴です。

無印LoVをプレイした方はもしかしたら、【ベルゼバブ】や【ラース・ジャイアント】戦などのトラウマが蘇っちゃうかも知れませんが、LoVへの思い入れが強い人も、LoV未プレイだという人も是非!

LoVシリーズのストーリー解説記事まとめ
(C)2007 SQUARE ENIX プロローグ 古に創世の神あり 己が心臓を暴きて七つに分かち 紅蓮の核石を成し 七界を創世せり 七界の核石 悉く手にせし者あらば 創生の力を我が物とし 七界を統べ

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