こんにちは。キーアです。
「ゴッドイーター3」Ver2.30の追加エピソード《過去との邂逅 フィム編》をプレイしてみた感想の続きです。
※ネタバレ注意です。
過去との邂逅 フィム編 その2
血と絆と
ユウゴ・ジーク・クレア・ルルと取材を終え、次はリカルドさんの番かなと思っていたところ、フィムが声をかけてきました。
「おとう……さん……」
!!??
なになに、いったいどうしたんだ?
「あ、あのね、ニールが、てつだってほしいにんむがあるんだって!」
そしてまさかのニール!!
とことん空気を読まんやつだな、ニール。
でも、ニールがわざわざ主人公とフィムに「手伝ってくれ」なんて珍しいですね。
どうやら何か気になっていることがあるみたいですが…とにかく行ってみるしかありません。
「付き合わせて悪いな…この辺りの偵察ならお前たちと一緒の方がやりやすい。ついでに、前からせがまれてたフィムの取材ってやつに応えようと思ってな」
やっぱりニールもフィムには甘いですね。普段ツンツンしてるくせに、優しいところもあるじゃん。
「と言っても、レポートの発表は済んだんだろう?今更かもしれないけどな」
じゃあ今更だよ!!何がしたいんだお前は!!
というか宿題終わってたんだ…。
ということは結局、リカルドさんはフィムの取材対象(=家族)ではなかったみたいです。
悲しくなってきた。
「…ううん、だいじょうぶ…いこ?」
…やっぱり元気ないなフィム…。
今更になって出てきたニールに対して怒っている訳じゃないことを願います。
ニールはどうやら少し前からフィムの元気がない事を気にかけていたようで、この任務に2人を誘ったのもそれが理由だったみたいです。
フィムは重い口をようやく開き、その理由を話し始めました。
「フィム、がっこうで…みんなのレポートはっぴょうしたの…。おとうさんのことも…ふねのみんなのことも…フィムの、ほんとうのかぞくだって……。だけど……がっこうのみんな…しんじてくれなくて…」
あ……。
「おとうさん……フィムは、ほんとうに……みんなの、かぞくなの?」
フィム…。
大好きなお父さんやクリサンセマムの皆のことを、ずっと本当の家族だと信じていたのに、学校の皆に「血がつながっていないなら本当の家族じゃない」と言われたことが、とてもショックだったんですね…。
「フィム……うそついて、ないのに……!」
その場にうずくまって泣きじゃくるフィムに、エイミーは何も言えませんでした。
エイミー役立たずだなと罵りたいところですが、主人公も悩む我が子にかける言葉が見つかりません。
どうすればいいのか、と思っているとニールが優しく語り始めました。
「……なぁ、フィム。ここには、俺の家族が大勢眠っているんだ」
この地に眠る『朱の女王』の仲間たちのことを、ニールは「家族」だと言いました。
しかしニールには、ジークとキースという「血を分けた家族」がいます。
フィムは、「どっちがほんとうのかぞくなの?」とニールに問いかけました。
「確かに、兄貴とキースは血を分けた兄弟…俺の本当の家族だ。だがな、俺にとっては、この場所で共に過ごした仲間たちも、本当の家族だったんだよ」
以前のフィムであれば、すんなり受け入れられたかもしれません。
ですが、否定されてしまった今のフィムには、それは簡単な話ではありませんでした。
「難しいことじゃない、大事なことは、目の前に居る相手を心から大切に思えるかどうかなんだ。その気持ちに…自分の心に嘘がないのなら…人は、誰とでも家族になれる」
「だからな、フィム…。自分の心を信じてやれ。お前の出した答えだけが、たった一つの正解なんだ。そして…お前の答えにまっすぐ向き合ってくれる奴はすぐ傍に居るんだぞ?」
ニールお前イケメン過ぎかよ。15年の人生で悟り過ぎじゃないかなぁ。
何も言えなかった主人公のこともちゃんと持ち上げてくれて…できた子やで…。
「ニール……うん…ありがと…」
…それでもまだ、フィムの中で結論は固まりませんでした。いっぱい悩んで、悩んだ末に良い答えに辿り着けることを願うばかりです。以前と同じ笑顔を早く見せてくれるといいですね…。
ここから永遠に
未だ元気がないフィムを連れて、2人でミッションに行くことになりました。
小型アラガミを討伐しながら、フィムは静かに思いの丈を語ります。
「フィムは、にんげんじゃなくて…アラガミだから……もしかしたら…みんなと、ほんとうのかぞくにはなれないかもしれない……」
この間まで皆と仲良く笑い合っていたのに、レポートを提出したばっかりにこんなことに…。
子供の言葉って残酷ですね…。
それでもフィムは先日のニールとの会話を頼りに、自分なりに色々と考えていたようです。
お父さんもまた、我が子の言葉に静かに耳を傾けていたその矢先、巨大な敵性反応がふたりの前に現れました。
「……っ!おとうさん、かいいきしゅ、くる!」
絶妙なタイミングで親子の会話を邪魔をしてきたそれは、かつてフィムのお陰でなんとか打ち勝つことができた、灰域種アラガミのラー。
初遭遇時には四人で全力を賭してようやく打ち勝った相手に、たった二人で立ち向かわなければいけないなんて…。
しかしフィムは、そんなのは些細な事だとでも言わんばかりに「おとうさん、きいて?」と、会話を続けます。
灰域種アラガミを相手に刃を振るいながら、こんなにも落ち着いて喋ることが出来るなんて…いつのまにかフィムも相当なベテラン戦士になってしまいました。
子供の成長って早い。
「オーディンのときは…フィムがきえちゃっても、みんなをまもれるならって、おもったの。でも……いまは、ちがうんだよ?」
フィムは、答えを見つけていました。その言葉には強さがこもっていました。
「フィムは、みんなのことがだいすきだから…みんなのゆめ、かなえてほしいから……!ほんとうのかぞくに、なれなくても……いつか、ひとりぼっちになっちゃっても……!フィムは、みんなのゆめをまもるためにいきるってきめたの!」
なんと、感応領域が存在しない筈のフィムがコアエンゲージを発動。
悩み抜いた末に自分の存在を受け入れ、それでもお父さんたちのことが大好きだからずっと一緒に居たいという強い気持ちが、またもフィムに奇跡を齎した…ということなのでしょうか。
HPが2ずつ回復し、装甲のあらゆる性能が上昇する『癒しのヒカリ』が、『ずっといっしょだよ!』という可愛らしい名前のコアエンゲージへと変化。
HPが3ずつ回復し、装甲のあらゆる性能が上昇、さらにフルバースト化という効果になりました。
回復量が1上がっただけ…と考えると微妙に思えますが、実際、回復量は1.5倍なので結構大きな差が出てきます。
「フィムはもうだいじょうぶ!いっしょにたたかおう!おとうさん!」
慣れないヴァリアントサイズなんて神機を担いできてしまったせいでかなり苦戦を強いられている頼りないお父さんを助けるために、フィムは改めてラーに立ち向かいます。
そしていつかの宣言通り、本当に灰域種アラガミをやっつけてしまいました。
「おとうさん……フィム……これからもいっしょにいて、いい?」
勿論だ、当たり前のことを聞くんじゃない、と即答するべきの感動的なシーン。
でもごめん、フィム。お父さんはゲームの仕様上…返事が出来ないんだ…。
返事をしないままに、ミッションは終了。クリサンセマムへと帰ります。
まぁでもきっと、我々プレイヤーには聞こえてないだけで、ちゃんと答えてあげていたんだろうと思います。
そりゃそうですよ。無視なんてそんなはずがない。
「これからも……いっしょにいて、いい?」
まさか本当に答えてなかったとは…!!
そして流石、フィムは賢い。
戦闘中以外なら選択肢が出てきて返事ができるという仕様を理解してのリベンジ…!
お父さんの焦らしまくった返答に、フィムはご満悦。
「ふひひ」と、いつもの満面の笑みでとても嬉しそうです。
「フィム、がっこうのともだちにも……だれとでもかぞくになれるんだよって、おしえてあげたい!そうすれば、みんなもっともっと、なかよしになれるとおもうの!」
あれだけ嫌な思いをしたっていうのに、フィムは本当に優しい。
しかし、どれだけフィムが熱弁しようと学校のみんなは信じようとはしないでしょう。
ということで、お父さんはフィムが通う学校に授業参観をしに行くことを決めました。
「やったぁ!フィム、いっぱいじまんする!」
学校の皆に家族の証明が出来ることが嬉しいのか、それとも大好きなお父さんと一緒に学校に行けることが嬉しいのか…。たぶん、後者が大きいんでしょうね、きっと。
悩みも解決し、コアエンゲージもできるようになり、フィムは今回、大きく成長しました。
それでもお父さんと手を繋いでちょこちょこ歩く後ろ姿は、やっぱりまだまだ可愛らしい子供のままですね。
アインとフィム
場面は切り替わり、艦内を歩いていたアインさんが突然悶え始めます。
「ぐっ……!う……ぐぅ……!!ハァ……ハァ……」
アインさん、ごめん…。具合悪いの知ってるのに、お言葉に甘えて毎ミッション連れまわしてたから…。
割ともう末期なんじゃないかと心配になるレベルで苦しむアインにフィムムが気付き、心配そうに声をかけました。
「……アイン、だいじょうぶ?」
その声にアインはフィムの方を見ますが…。
「………」
「フィム…。…ああ、大丈夫だ」
えっ…なにその間…。
もしかして目も見えにくくなってたりとかそういうやつなの…?
明らかに大丈夫じゃないので、クレアに見てもらうようにフィムは言いますが、学校の定期検診の時にクレアが人気者だったという話をし始めてしまい脱線。
アインさんは「そうか」と、適当な相槌を打つしかありません。
「学校は楽しいか?」
話題に困った父親のような質問ですね。
そういえばアインさんは小さい頃、学校に通ってたんでしょうか…。
“始まりのゴッドイーター”である彼は幼い頃から他人とは違う生き方をしてきたんだとは思いますが…。
フィムの学校での近況を聞き、アインさんはまたも「そうか」と相槌。
興味が有るのか無いのか分かんねぇ。
「アインのなかのアラガミもちいさなこみたいに、ないてるね。かなしそう……。あと…なんだか……とってもいそいでるの」
急いでいる…というのはやっぱり、アインに残された時間が…ということなのでしょうか…。
アインの話では、大灰嵐の一件が収まった後から「ないている」らしいです。
たまたまタイミングが重なっただけ…というのは考えにくいですよね。
大灰嵐を止めるためにフィムが起こした奇跡によって、アインの中のアラガミ細胞になんらかの影響が出たのかもしれません…。
しかしアインは「フィムのせいじゃない」と断言。
悪いのは全部自分だと言い、話を切り上げてしまいました。
「……心配をかけてすまなかったな。おとうさんには、内緒で頼む」
フィムを前にすると、ニール同様アインさんも甘い。
彼女の姿を、かつて共に過ごしたシオと重ねているのか…それとも、自分自身と…?
という感じでフィム編(+アインさんのエピソードちょこっと)終了です。
いやー、時間かかった…。
フィムが良い子過ぎるので感情移入し過ぎて大変でした。
フィムの葛藤や、皆の将来の夢など、本編終了後からの現在、未来へと進む姿がしっかり語られていて、結構良かったんじゃないかなと思います。
でも結局、フィムが灰域種アラガミを引き寄せる特性については謎のままで、生い立ちなどは分からないままなので『過去との邂逅』というタイトルには疑問を呈さざるを得ませんでしたね…。
あと、多分フィムが通う学校ってクリサンセマムのミナトの中にあるんですよね?
信じるも信じないも…“クリサンセマムの鬼神”なんて呼ばれている主人公と、人型アラガミを巡って大きな騒動になっていたその張本人であるフィムのことは周知の事だと思うんですが…。
そして家族レポートの取材に呼ばれなかったリカルドとキースがかわいそうだなと。
キースなんてユウゴ達と同じペニーウォート枠なのにハブられてるし…。
まぁそんな感じで。次回はニール編です!
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