キリトは漆黒の剣で連続技の練習中に転倒し、泥を上級修剣士ウォロの制服に付着させてしまいます。
その懲罰として、ウォロから実剣での立ち合いを命じられました。
今回の第八話も、前回に引き続き、物語の補足説明を中心に書いていきたいと思います。
第八話「剣士の矜持」のあらすじと感想①
勝負の舞台となる大修練場と初撃決着方式のルール
©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project
キリトとウォロが戦う場所は、修剣学院大修練場。
この大修練場は、全生徒と教員を合わせた260人を収容できるほどの大きな体育館です。
勝負のルールは、SAO時代によく用いられていた、撃ち込みが一本入ったところで終了とする「初撃決着方式」。
帝立修剣学院における禁忌目録の例外と理由
今回は実剣での立ち合いであるため、敗者が相応の傷を負うことは避けられない状況です。
《他者の天命を故意に減少させる行為》は、禁忌目録によって厳しく禁じられています。しかし、帝立修剣学院は数少ない例外となるようです。
その理由は、医務室に高価な薬品が揃っており、高位の神聖術を使える教師がいるためです(大怪我をしても治療できるから問題ないという考え)。
戦いが始まる頃には、学内のほぼ全生徒が集まっており、その中にはライオスとウンベールの姿もありました。
©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project
ウォロの使用する技「天山烈波」とSAOの「アバランシュ」
ウォロが使用してくる技は、ハイ・ノルキア流の「天山烈波」。
これは、SAO世界の両手剣単発重突進技である「アバランシュ」に相当します。
アニメでは触れられませんでしたが、原作では、キリトがかつてアインクラッドでデュエルしたクラディールのことを思い出します。
その時のキリトは、クラディールのアバランシュに対して、同じく単発突進技である「ソニックリープ」で相手の剣の側面を狙い撃ちし、見事に武器破壊を成功させて勝利しました。
©川原 礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project
キリトの戦術とクラディールとの戦いの回想
キリトは一瞬、クラディールとの戦いで用いた戦術を検討しますが、桁外れのイメージ力(この世界では、イメージ力が技の威力を飛躍的に上昇させる)を持つウォロ相手では通用しないと判断し、戦術を考え直します。
キリトが選択したのは、自分が現在使用可能な最上位技である「バーチカル・スクエア」。
キリトの戦術は、ウォロの強力な天山烈波の一撃に対し、バーチカル・スクエアの一撃目、二撃目、三撃目を叩き込むことで威力を相殺し、最後の四撃目で勝負を決めるというものでした。
アニメでは、このあたりの描写が全てカットされており、出たとこ勝負になっていました。
キリトとウォロの激しい押し合いと作画の問題点
©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project
ウォロは予想通りに大上段の構えをとり、気合いを込めて天山烈波を放ちました。
一方、キリトも予定通りに一撃目、二撃目、三撃目と的確に剣を叩き込んでいきます。そして見事にウォロの強烈な技を止めることに成功したのです。
このあと、二人の激しい押し合いが延々と続きます。
キリトが押し返した時点で、ウォロのアバランシュは中断され、キリトの残った四撃目で勝利となる筈でした(これは、仮想世界での戦いの仕組みに関わる部分)。
©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project
作画がキツイ…。かなりシュールな感じになっていましたね。
音の迫力は凄いけれど、絵に力がないために、音だけが浮いているような印象を受けました。
この記事を書いている時点で、第十話「禁忌目録」まで視聴しているのですが、第八話の時点で、制作スタッフは第十話の制作に力を入れていたのかもしれませんね(十話の作画はよかったので)。
キリトの奮起と漆黒の剣の力
帝国騎士団剣術指南役という家名を代々受け継いできたリーバンテイン家当主の想いを背負ったウォロの気迫に、キリトは押し込まれていました。
しかし、ユージオやリーナ先輩、そして現実世界の仲間たちのためにも負けるわけにはいかないと、キリトは奮起。
©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project
キリトの気合いに呼応するかのように、巨大化した漆黒の剣の力を借りて、戦いを有利に進めていきます。しかし、初等練士寮のアズリカ先生が「待った」をかけたことにより、結局、この戦いは引き分けに終わりました。
引き分けに終わった決闘と「引き分けおめでとうの会」
©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project
試合終了後、ユージオとゴルゴロッソも呼び、リーナ先輩の部屋で「引き分けおめでとうの会」が開かれることになりました。
SAO世界には、ワインやエールなどの酒類が豊富に存在していました。しかし、仮想世界でそれらをどれだけ飲んでも、現実世界の肉体はアルコールを一滴も摂取していないため、酔っぱらうことはありませんでした。
一方、アンダーワールドでは、酒を飲むとしっかりと酔っ払ってしまいます。これは、フラクトライトに《酩酊状態》を促す信号が与えられているためかもしれません。
ただし、アンダーワールドでの酔っ払い具合は、《理性を失わない程度の陽気さ》に固定されているようです。
ただし、この酔っ払い具合の固定は、人工フラクトライトにのみ適用されている可能性があります。そのため、キリトはワインを2杯までにセーブしたようです。
会では、1年間の思い出や、近づく卒業試合、進級試合の予想、剣技や流派に関するマニアックな蘊蓄など、様々な話題で盛り上がりました。
門限の15分前まで楽しく語り合い、最後は和やかにお開きとなりました。
これまでで一番作画が酷い回だったと思います。
©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project
次回につづく…
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