©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project
前回のつづき…

セルルト流秘奥義《輪渦》の二連撃によってライオスの両腕を斬り落としたキリト。
第十話の山場はこれにて終了。
ここからは補足を中心に書いていきます。
事件の顛末
ライオス・アンティノスの死
©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project
この世界では基本的に天命さえ0にならなければ死ぬ事はありません。(例外あり)
なので両腕を斬り落とされても、しっかりと止血をして上位神聖術で欠損した部分を回復する事も可能です。
原作では”膝立ちでにじり寄っていく”という描写のところをまさかの”うさぎ跳び”に変更したところは制作陣のセンスを感じました(笑)
ライオスはまだ天命が残っていたにも関わらず、”ウンベールの天命を減らす”という禁忌違反と”自分の命”のどちらかを選ばなければいけない状況を処理できずに死亡します。
これは第六話で、比嘉のコピーが自らがコピーであるという認識に耐えることができずに思考ロジックが暴走し崩壊したシーンとよく似ていましたね。

ライオスという人工フラクトライトは菊岡たちが望む”真の人工知能(高適応性人工知能)“にはなりえなかったという事でしょうか…。
お前は人間だ、ユージオ
©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project
ライオスの死を確認したウンベールは恐怖に満ちた悲鳴を上げながら走り去りました。
ユージオは禁忌目録を犯した自分はティーゼやロニエにとってライオスたち以上に忌まわしい存在になってしまったかもしれないと考えていましたが、ティーゼは涙ながらに謝罪します。
「いいんだ、ティーゼとロニエが無事だったんだから。僕のほうこそ謝らなきゃ……ごめん、怖い思いをさせてしまって」
その時、ユージオは寝室の天井の角あたりに生白い肌でガラス玉のような眼をした何者かがこちらを見下ろしている事に気付きました。
それは八年前、果ての山脈の洞窟でアリスが禁忌を犯した時に現れたものと同じでした。

「シンギュラー・ユニット・ディテクティド。アイディー・トレーシング……」
意味はそのまま”特異なユニットが検出されました。IDを調査します”というような感じです。
「コーディネート・フィクスト。リポート・コンプリート」
こちらも”座標固定。報告完了”というような意味。
ユージオがアリスと同じように”適応性を獲得した人工フラクトライト”になったという事ですね。
この異様な現象に対してユージオはもう驚いたり怖れたりする事はありませんでした。
これまでの壮絶な出来事にユージオの心はあまりにも疲弊しすぎていたからです…。
床に転がる哀れなライオスの姿を見たユージオは今更ながら自分の犯した罪の重さを実感します。
怒りに任せて同じ学院の生徒を斬るという行為はゴブリンたちと同じではないのか、わずかなりともゴブリンと違う事を証明する為には自分自身を裁くべきではないのかと…
「お前は人間だ、ユージオ。俺と同じ……幾つも間違いを犯しては、その意味を探して足掻き続ける……人間なんだ」
それまでも人工フラクトライトたちとの営みの中で、人間と人工フラクトライトはほとんど同じではないかと考えていたキリトでしたが、禁忌目録等の法規に縛られている部分にはやはり違和感を感じていました。
しかし、禁忌の呪縛を自らの力で破り大切なものを守ろうとしたユージオを見て、自分たちと何一つ変わらないと思ったのかもしれませんね。
アリスとの邂逅
©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project
ひと晩を修剣学院管理棟の地下懲罰房で過ごした二人はアズリカ寮監に連れられて外に出ます。
アズリカは”四大聖花”から採れる神聖力の結晶を砕き上位神聖術を詠唱します。
「システム・コール。ジェネレート・ルミナス・エレメント・リコンストラクト・ロスト・オーガ(もしくはオルガ、オーガン)」
原作では《システム・コール。ジェネレート・ルミナス・エレメント……》となっていますが、アニメでは省略せずに唱えています。(最後のところが聞き取りにくい…)
“失った組織を再建せよ”とか”失ったものを完全に再建せよ”とかいう意味合いなのでしょうか。器官とか臓器という意味のorgan(オーガン)が一番合っている気がしますね。
アニメではカットされていますが、実はキリトもユージオの眼を治療しようと夜通し頑張りました。
しかし触媒なしでは傷を塞ぐのが精一杯で、再生はできず最終的に周囲の空間神聖力が枯渇して断念せざるを得なくなったのでした。

その後、治療を終え右眼が完全に回復したユージオとキリトは公理教会整合騎士に引き渡される事になりました。
©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project
「セントリア市域統括、公理教会整合騎士――アリス・シンセシス・サーティです」
第十話は本当に見応えがあるお話でした。
話題のシーンだけではなく、キリトvsライオスは凄く見応えがありましたし、動きは少なくても重みがあって迫力十分!
制作スタッフの方だけではなく、声優さんたちの演技もとても素晴らしかった。
アニメイトタイムズの松岡さんと島崎さんの対談を読むと各シーンでそれぞれの思いを乗せて一生懸命演じたというのがよく伝わってきました。
アニメでは尺の都合等でカットせざるを得なかった部分もたくさんありますので、是非原作小説の方も読んでみてください。(アリシゼーション・ターニング)
キャラクターの心の動きがよく分かると思います。
それから、最後のアリスの自己紹介…サ行がめっちゃ多かったですね(笑)
アリシゼーション10話ご視聴ありがとうございました! 今回はちょっともうポイントとか言ってる場合じゃない感じなんですが、強いて挙げるならば ・ユージオ超がんばった ・ライオスの顔とアクション ・「アリス・シンセシス・サーティ」サ行だらけでめっちゃ言いづらい
— 川原礫;SAO21巻12月7日発売 (@kunori) 2018年12月8日
シノン(CV:沢城みゆき)にフルネームで呼ばせてみたい…。
次回につづく…


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