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【SAOアリシゼーション】第十話④ライオスの最期と整合騎士アリスとの邂逅

saoキリトに両腕を切り落とされたライオス

©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project

前回のつづき…

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キリトは、セルルト流秘奥義「輪渦」の二連撃によって、ライオスの両腕を斬り落としました。

これにて第十話の山場は終了。

ここからは補足を中心に書いていきます。



第十話「禁忌目録」のあらすじと感想④

ライオス・アンティノスの最期

sao自我を保てず事切れたライオス

©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project

この世界では、基本的に天命が0にならない限り、死ぬことはありません(例外あり)。

したがって、両腕を斬り落とされても、しっかりと止血をして上位神聖術を使えば、欠損した部分を回復することも可能です。

原作では “膝立ちでにじり寄っていく” という描写だったところを、まさかの “うさぎ跳び” に変更したのは、今回の制作陣らしいなと(笑)

ライオスはまだ天命が残っていたにもかかわらず、”ウンベールの天命を減らす” という禁忌違反と “自分の命” のどちらかを選ばなければいけない状況を処理できずに死亡してしまいます。

これは第六話で、比嘉のコピーが自らがコピーであるという認識に耐えることができずに思考ロジックが暴走し崩壊したシーンとよく似ていました。

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ライオスという人工フラクトライトは、菊岡たちが望む “真の人工知能(高適応性人工知能)” にはなりえなかったということでしょうか…。

お前は人間だ、ユージオ

saoユージオの右眼をハンカチで拭うティーゼ

©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project

ライオスの死を確認したウンベールは、恐怖に満ちた悲鳴を上げながら走り去りました。

ユージオは、禁忌目録を犯した自分がティーゼやロニエにとってライオスたち以上に忌まわしい存在になってしまったかもしれないと考えていました。しかし、ティーゼは涙ながらにユージオに謝罪したのです。

「いいんだ、ティーゼとロニエが無事だったんだから。僕のほうこそ謝らなきゃ……ごめん、怖い思いをさせてしまって」

その時、ユージオは寝室の天井の角あたりに、生白い肌でガラス玉のような眼をした何者かがこちらを見下ろしていることに気付きました。

それは8年前、果ての山脈の洞窟でアリスが禁忌を犯した時に現れたものと同じでした。

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「シンギュラー・ユニット・ディテクティド。アイディー・トレーシング……」

この言葉の意味は、そのまま訳すと “特異なユニットが検出されました。IDを調査します” というような感じです。

「コーディネート・フィクスト。リポート・コンプリート」

こちらも同様に、”座標固定。報告完了” というような意味になります。

ユージオがアリスと同じように “適応性を獲得した人工フラクトライト” になったということですね。

この異様な現象に対して、ユージオはもう驚いたり怖れたりすることはありませんでした。それは、これまでの壮絶な出来事にユージオの心があまりにも疲弊しすぎていたからです。

ユージオは、床に転がる哀れなライオスの姿を見て、今更ながら自分の犯した罪の重さを実感しました。

怒りに任せて同じ学院の生徒を斬るという行為は、ゴブリンたちと同じではないのか、わずかなりともゴブリンと違うことを証明するためには、自分自身を裁くべきではないのかと。

お前は人間だ、ユージオ。俺と同じ……幾つも間違いを犯しては、その意味を探して足掻き続ける……人間なんだ」

それまでもキリトは、人工フラクトライトたちとの関わりの中で、人間と人工フラクトライトはほとんど同じではないかと考えていました。一方で、禁忌目録などの法規に縛られている部分には、やはり違和感を感じていたのです。

ところが、ユージオが自らの力で禁忌の呪縛を破り、大切なものを守ろうとする姿を見て、キリトは人工フラクトライトと人間には何一つ違いがないと感じたのかもしれません。



アズリカ寮監の上位神聖術による治療

saoユージオの右眼を神聖術で治すアズリカ先生

©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project

ユージオとキリトは、ひと晩を修剣学院管理棟の地下懲罰房で過ごした後、アズリカ寮監に連れられて外に出ました。

アズリカは四大聖花から採れる神聖力の結晶を砕き、上位神聖術を詠唱しました。

「システム・コール。ジェネレート・ルミナス・エレメント・リコンストラクト・ロスト・オーガ(もしくはオルガ、オーガン)

原作では《システム・コール。ジェネレート・ルミナス・エレメント……》となっていますが、アニメでは省略せずに唱えています(最後のところが聞き取りにくい…)。

“失った組織を再建せよ” とか “失ったものを完全に再建せよ” といった意味合いなのでしょうか。器官や臓器を指す “organ”(オーガン)が一番適している気がしますね。

アニメではカットされていますが、実はキリトもユージオの眼を治療しようと夜通し頑張っていました。

しかし、触媒なしでは傷を塞ぐのが精一杯で再生まではできず、最終的に周囲の空間神聖力が枯渇してしまい、断念せざるを得なくなったのです。

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整合騎士アリス・シンセシス・サーティとの邂逅

その後、治療を終えて右眼が完全に回復したユージオとキリトは、公理教会整合騎士に引き渡されることになりました。

saoセントリア市域統括公理教会整合騎士アリス・シンセシス・サーティ

©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project

「セントリア市域統括、公理教会整合騎士――アリス・シンセシス・サーティです」


第十話は本当に見応えのある回でした。

話題のシーンだけではなく、キリトとライオスの戦いは非常に印象的で、動きは少なくても重みがあり、迫力も十分に感じられました。

制作スタッフの方々だけでなく、声優陣の演技もとても素晴らしかったです。

アニメイトタイムズの松岡さんと島﨑さんの対談を読むと、各シーンでそれぞれの思いを乗せて一生懸命演じたというのがよく伝わってきました。

アニメでは尺の都合などでカットせざるを得なかった部分もたくさんあるので、ぜひ原作小説『ソードアート・オンライン アリシゼーション・ターニング』も読んでみてください。

登場人物たちの心の動きがより理解できると思います。

それから、最後のアリスの自己紹介ですが、サ行の音が非常に多かったですね(笑)

シノン(CV:沢城みゆき)にフルネームで呼ばせてみたい…。

山田孝太郎 (著), 川原 礫 (原著), abec (イラスト, デザイン)

次回につづく…

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