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【SAOアリシゼーション】第六話①魂の複製(コピー)の構造的欠陥

かねてから菊岡に協力を要請されていた神代凛子(こうじろ りんこ)にコンタクトをとり、彼女と共にラースの施設である”オーシャン・タートル”へ向かったアスナ。

オーシャン・タートル内の厳重なセキュリティをユイの力で突破し、キリト誘拐事件の重要人物である菊岡の元に辿り着いたところで第五話は終わりました。

【SAOアリシゼーション】第五話③ラースの目的と二種類の人工知能



オーシャン・タートルの簡単な説明

saoオーシャンタートル

©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project

アニメではカットされていたオーシャン・タートルについて少し書きたいと思います。

オーシャン・タートルはユイがアクセスした各省庁概算要求データでは国土交通省の海洋資源探査艇開発プロジェクトという名目で研究費が認可されていました。

場所

東京・新木場から約二百五十キロの海上(伊豆諸島の遥か沖合)

外観

全長は世界最大の空母ニミッツ級の一・五倍で高さは二十五階建てのビル相当、長辺四百メートル、短辺二百五十メートルの床面積を持つ四角錐をソーラーモジュールが甲羅のように覆っており、喫水線上のデッキにはヘリポートや船の発着場等が付属されている

室内温度

精密機械が多いため、常に気温二十三度前後、湿度五十パーセント以下に保たれている

電力

需要の一割弱がソーラーモジュール、主機は加圧水型原子炉

加圧水型原子炉
原子炉の一種で、核分裂反応によって生じた熱エネルギーによって一次冷却材である加圧水を300℃以上に熱し、一次冷却材を蒸気発生器に通してそこにおいて発生した二次冷却材の軽水の高温高圧蒸気によりタービン発電機を回す方式。三菱PWR型原子力発電プラント系統図
参照:三菱重工|加圧水型原子力発電プラント

菊岡の説明

第六話はアスナに問い詰められた菊岡がほとんど一話を丸ごと使ってキリトを連れ去った理由やラースの目的について説明してくれます。

とはいえ、原作の多くをカットして小学生でも理解できるように簡単に話してくれるのですんなり頭に入ったと思います。

簡単なまとめと一部原作の話を書いていきたいと思います。

キリトを連れ去った目的

ジョニーブラックこと金本敦に襲われ、筋弛緩薬スキサメトニウム(サクシニルコリン)を注射されたキリトは低酸素脳症によって脳に損傷を負いました。(具体的には脳の重要なネットワークを構成していた神経細胞の一部が破壊されていた)

現代医学では治療不可能な状態でしたが、世界で唯一治療可能な技術がSTL(ソウル・トランスレーター)でした。

菊岡の話では、破壊された脳細胞を治療することはできないが、STLで直接フラクトライトを賦活すれば、時間はかかるが新たなニューラルネットワークの発生を促すことができるとのこと。

saoキリト新たなニューラルネットワークの発生促進

©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project

アニメでは画像で説明してくれるので非常に分かりやすかったですね。

原作よりアニメの方が良いと思った部分はここが初めてでした。

菊岡にはキリトを利用したいという思惑もあったようですが、助けたいと思ったのは本心だったようです。



STLによる魂の複製

ここからボトムアップ型とトップダウン型の人工知能の説明に入りますが、トップダウン型については前回の記事で説明しています。

【SAOアリシゼーション】第五話③ラースの目的と二種類の人工知能

 

ボトムアップ型人工知能は、端的にいえばトップダウン型人工知能とは違って人間と同じ創造性や適応性を持つ真なる人工知能のこと。

もう少し詳しく説明するなら、人間の持つ脳(脳細胞が一千億個連結された生体器官)の構造そのものを人工の電気的装置によって再現し、そこに知性を発生させようというアプローチです。

saoボトムアップ型人工知能イメージ

©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project

ボトムアップ型人工知能の創造は思考実験の域を出ないまま放棄され、長い間夢物語だと思われていましたが、凛子のデータと比嘉の研究によって開発されたSTLを用いることで不可能ではなくなったと菊岡は言います。

その理由は、STLによって人の魂を読み取りコピーすることが可能だからというもの。

ただし、それには膨大な魂のデータを保存するメディアが必要でしたが、人間の大脳とほぼ同容量(百億キュービット)のデータを保存できる光量子ゲート結晶体、通称”ライトキューブ”を開発することによってその課題を解決しています。

saoキリト新たなニューラルネットワークの発生促進

©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project

STLによって人の魂を読み取り、コピーしたデータをライトキューブに保存することで魂の複製は完成するという話でした。

魂の複製の構造的欠陥

しかし、魂の複製(人間のコピー)と真の人工知能(ボトムアップ型人工知能)には途方もなく深く広い谷が広がっていました。

sao崩壊した比嘉のコピー

©2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project

その谷とはオリジナルのコピーは自らがコピーであるという認識に耐えることができないということ。

IQ百四十近い天才である比嘉のコピーをもってしても、己がコピーであることに耐え切れずロードしてから短時間(原作では四分二十七秒、アニメでは一分八秒)で思考ロジックが暴走し崩壊。

菊岡を含め十人以上で実験しましたが、結果は全て同じでした。

これらの結果から、コピー元になった人間の知的能力やコピーに対するメンタルケアという次元の問題ではなく、”現在の方式で作った魂のコピーが持つ構造的欠陥”だと比嘉は考えています。

その他にも実験失敗の要因として”脳共鳴”の可能性を挙げていますが、これはオリジナルとコピー(正しくはクローン)が存在した時、二人の脳から発生する磁気が共鳴しあって両方とも吹き飛ぶという話です。(比嘉曰くオカルトもんのヨタ話とのこと)


長くなったのでここで一度切ります。次回はコピーの構造的欠陥の解消方法。

山田孝太郎 (著), 川原 礫 (原著), abec (イラスト, デザイン)
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